2017年9月19日火曜日

【神戸長田区射殺事件】襲撃現場付近でバイク乗り捨て、現時点で確認された襲撃メンバーは2人「任侠山口組」側の報復警戒

<神戸射殺1週間>目立つ「不自然」捜査かく乱?

2017/9/19(火) 13:45配信



神戸市長田区で指定暴力団・神戸山口組から離脱した新組織「任侠(にんきょう)山口組」の関係者が射殺された事件は19日で発生から1週間。襲撃グループは新組織側の行動を把握するなど計画性がうかがえる一方、実行役とされる神戸山口組系組員の身分証が拳銃と共に目立つ場所に置かれるなど不自然な点があり、捜査のかく乱を狙った可能性もある。兵庫県警は神戸山口組と新組織の抗争事件とみて、神戸山口組上層部の関与も視野に入れる一方、新組織側からの報復阻止に全力を注いでいる。

◇「任侠」側の報復警戒

事件は12日午前10時5分ごろ、新組織の3台の車列が襲われ、織田絆誠(よしのり)代表(50)らが乗った先頭車両に襲撃グループの車が衝突。車外に出た織田代表の警護役、楠本勇浩(ゆうひろ)さん(44)が容疑者と口論の末に射殺された。

県警は現場に残された指紋や目撃情報などから、神戸山口組の中核組織「山健組」傘下組員、菱川龍己容疑者(41)を実行役と断定し、殺人容疑で指名手配。菱川容疑者は神戸山口組の井上邦雄組長(69)の付き人だったとの情報があり、県警は組織的な関与について調べている。

事件からは計画性が浮かぶ。捜査関係者によると、襲撃グループの車は、織田代表が普段乗る車を狙い、狭い脇道を塞ぐ形で衝突。現場に乗り捨てた車は車体番号を消す細工をしていた。目撃情報や防犯カメラ映像から、発砲した実行役の他に見張り役らしい男がおり、いずれも小回りの利くバイクで逃走したらしい。兵庫県警は実行役の逃走に使われた疑いがある黒のバイクを新たに押収し、関連を調べている。

一方、不自然な点もある。現時点で確認された襲撃メンバーは2人で、車3台に分乗した新組織側の人数を考えると「多勢に無勢」。県警内部には最初は脅すつもりが警護役に反撃され、想定外の発砲に及んだとの見方もある。

事件後の展開も捜査を混乱させた。16日早朝、現場から約12キロ北西の神戸市北区のバス停に近い歩道脇に、回転式拳銃2丁と菱川容疑者の身分証が入ったかばんが置かれていた。捜査関係者は「暴力団事案では、出頭して銃を持参するか、逃走する場合は海など発見困難な場所に捨てるのが一般的」と指摘。置いた人物や狙いを慎重に見極めている。

今後、最も懸念されるのは抗争の連鎖だ。連休明けの19日朝、現場近くの市立室内小学校では警察官らが警戒する中、児童が登校した。見守り活動をしている男性(76)は「こんなに物々しい雰囲気は(1980年代の)山一抗争以来。子供が動揺しないよう明るく送り出した。早く事件が解決してほしい」と話した。

また、県警が報復を警戒する神戸市中央区の山健組事務所近くでは、住民女性が「生活圏のそばに事務所があり、巻き添えになるのが怖い」とおびえた様子。捜査幹部は「市民の被害は何としても阻止しなければ」と危機感を募らせている。

参照元 : 毎日新聞


神戸射殺事件 襲撃現場付近でバイク乗り捨てか

2017/9/18(月) 19:59配信



神戸市長田区で任侠山口組の代表が襲撃されボディガードの男性が殺害された事件で、犯人が逃走に使ったとみられるバイクが乗り捨てられているのが見つかっていたことが分かりました。

9月12日、神戸市長田区で任侠山口組の織田こと金禎紀代表の乗った車が襲われ、ボディーガードとみられる楠本勇浩さん(44)が銃で撃たれて死亡しました。

警察は、現場から逃走した神戸山口組の三次団体組員とみられる黒木こと菱川龍己容疑者(41)を殺人の疑いで指名手配しました。

16日には、神戸市北区のバス停付近で回転式の拳銃2丁が入った鞄が見つかり、捜査関係者によると鞄の中には菱川容疑者の免許証も入っていたということです。

また、襲撃現場の近くでは、菱川容疑者が逃走に使ったバイクとよく似たタイプの大きなバイクが放置されているのが見つかっていたこともわかりました。

警察は菱川容疑者がバイクを乗り捨てて逃げた疑いがあるとみて捜査しています。

参照元 : 関西テレビ




暴力団における「血のバランスシート」は等価交換の原則

2017/9/19(火) 7:00配信



9月12日午前10時5分、神戸市長田区の路上で、今年4月、神戸山口組から離脱して発足、山口組分裂の第三勢力となった任侠山口組の織田絆誠代表が複数のヒットマンに襲撃され、織田氏のボディガードが死亡した。六代目山口組、神戸山口組、そして神戸山口組から再分裂した任侠山口組の関係は均衡状態に入ったかと思われていたが、突如として血が流れた。フリーライターの鈴木智彦氏が事件直後に現地入りした。

暴力団は、対立相手への襲撃を“仕事”と呼ぶ。暴力に生きる人間らしい隠語である。狙われた織田代表が無事だったのだから、ヒットマンたちの“仕事”は失敗である。暴力団社会で評価されるのは、銃口にひるむことなく、ヒットマンに立ち向かって殺されたボディガードの組員と、親分を守った任侠山口組側になる。

「ヤクザの仕事としては杜撰としか言えない。結果がすべてなのはヤクザも堅気も変わりない。本気の襲撃というなら、2台の車で挟み撃ちにするべきだったし、共犯者が発砲しなかったのは、足がすくんだと揶揄されても反論できないだろう。口封じのため、ヒットマンたちが殺されるのではないかという話も出ており、当局が2週間以内に逮捕できなければ危険かもしれない」(警察関係者)

警察や任侠山口組に追われるばかりか、我が組織からも消されかねないと危惧される実行犯……その名前は、事件発生から数時間後に浮上した。神戸山口組のトップ、井上邦雄組長の出身母体にして中核である山健組の若い衆だ。事件現場の住民も、任侠山口組側の組員の「やったヤツは分かってる!」という怒声を聞いていた。警察筋に当てても、噂は否定されなかった。

「まだ発表できない。だから質問にうんとは言えない。けど誰がやったかなんて中学生でも分かる話や」

山健組にははっきりした襲撃の動機がある。8月27日、任侠山口組が開催した二度目の記者会見である。

記者会見で任侠山口組のナンバー2・池田幸治本部長が読み上げた長文の声明は、井上組長を痛烈に批判していた。

「つまりは盃を下ろした側の、井上組長による悪政が、始まったわけであります」

「本来、我が子が組織の内外から認められれば、喜んで見せるのが親分のあるべき姿でありますが、逆に嫉妬し焼き餅を焼き、猜疑心の塊となるのが、井上組長の隠された本性であり……」

「井上組長自身の口から、信じ難い言葉の数々が次々と発信され、井上組長のその隠された、裏の人間性を残念ながら再確認せざるを得ない現状であります」

「結論として要約すれば、一昨年八月二七日に挙行した神戸山口組立ち上げは、山口組史上類を見ない『大型詐欺事件』であったという事です」(すべて当日配布された会見の文書より)

暴力団社会では、殺し合いになってもおかしくないほど激しい表現が並んでいるばかりか、「織田を殺る、織田を殺ると感情を、剥き出しにした上で」と、襲撃を挑発するような言葉まである。

会見の翌日、神戸山口組は幹部会(六代目山口組、および任侠山口組では、執行部会に当たる最高幹部会合)を開催したが、この記者会見は一切話題にならなかったらしい。マスコミに対しても神戸山口組は淡々としていた。

「ある幹部と話をした記者は、『言い合いをしても泥沼になるので、マスコミのみなさんは好きに書いて下さい』と言われたらしい。それはもちろん建前で、今回の織田代表襲撃事件こそ、記者会見に対する返事と考えるのが妥当」(週刊誌記者)

暴力的すぎる批判への返答は、ターゲットとされた織田代表が無事だったことで失点となった。暴力団社会の受け取り方はさまざまで、「ボディガードを殺したのだから、いつでも織田代表に手が届くというメッセージになった。決して駄目な仕事とはいえない」という声もあるが、失態の汚名を返上するには、より暴力的な事件を起こし、殺害を成功させるしかない。

◆その日、司組長は東京へ

今回の襲撃によって、抗争事件がついに本格化したのは疑うことのない事実だ。暴力団には「血のバランスシート」という無軌道な論理がある。一人殺されれば、組織内で同程度の人間を殺してようやく、パワーバランスを取れるという等価交換の原則だ。その論理で考えれば、任侠山口組は最低でも亡くなったボディガードと同じ立場の人間を殺さねばならない。脱反社会勢力を公言している任侠山口組は、報復を自粛できるのか。

さらにいえば、未遂だったとはいえ、今回は組織のトップが狙われている。ヤクザの命は等価ではない。親分の命は、若い衆数人分の値打ちがあるとされる。山一抗争時代の週刊誌は、親分一人の命=若い衆30人分と煽っていた。

「抗争の実感は、自分と同じ立場の人間が殺されて初めて湧いてくる。襲撃された任侠山口組は、仲間の死によってリアルな憎しみを持っただろう。今回の事件で、抗争が全く異質なものとなった。一気に泥沼化する可能性は十分すぎるほどある」(他団体幹部)

皮肉なこともある。事件当日の早朝、東京に本部を置く広域団体・住吉会の西口茂男総裁が死去しているのだ。暴力団社会の重鎮で、博徒世代を生きてきた昔気質の親分である。六代目山口組トップの司忍組長は弔問のためにその日、上京していた。

抗争が激化し死者を出す任侠と神戸、死者を穏やかに弔う六代目。三つ巴となった山口組分裂抗争を俯瞰すると、極めて皮肉なコントラストだ。

※週刊ポスト2017年9月29日号

参照元 : NEWSポストセブン



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