2017年11月22日水曜日

工藤会元関係者が証言「工藤会系組長が、大手パチンコ店運営会社側から5千万円を受け取ったと聞いた」

「大手パチンコ会社から5千万円」 工藤会元関係者証言

2017/11/22(水) 9:13配信

指定暴力団工藤会(北九州市)の「上納金」を巡る脱税事件で、所得税法違反の罪に問われた工藤会トップで総裁の野村悟被告(71)と同会幹部の山中政吉被告(66)の第2回公判が21日、福岡地裁(足立勉裁判長)であった。工藤会の元組関係者の証人尋問があり、「工藤会系組長が、大手パチンコ店運営会社側から5千万円を受け取ったと聞いた」と証言した。

元組関係者は、当時身を寄せていた工藤会系組長と、組を支援する団体との連絡役だったという。この日は、別室からモニターを通じて証人尋問に応じた。

証言によると、工藤会の影響下にあった地域にパチンコ店が新規出店する際には、1台当たり10万円の「あいさつ料」を受け取っていたという。

2005年には団体幹部が、福岡県豊前市に出店を計画していたパチンコ店の運営会社に「あいさつ料」を要求。幹部が運営会社の代理人とされる人物に会い、「あいさつ料を用意しなければ話は進まんよ」などと求めた。

後日、代理人から断られると、幹部は「とても応じられない。何とか頑張ってくれ」とさらに迫った。その後、代理人から「お金を出す」と連絡があったといい、「幹部が現金5千万円が入った紙袋を受け取り、組長に渡したと聞いた」と述べた。

弁護側はこれらの証言が「伝聞に基づく」として異議を申し出て、証人尋問はたびたび中断した。

この日は、工藤会捜査を担当する福岡県警警部も出廷。05年にこのパチンコ店運営会社から「不当な利益供与の要求を受けた」との相談があったと証言した。

尋問で示された運営会社の資料には、組長らが「地元業者を入れて、工事代1千万円を上乗せしてほしい」「小倉トップ(野村被告)の要請だ」などと言われた、との内容が記されていたという。

ただ、別の報告書には「小倉トップの関与はないのではないか」と記載されていたことから、弁護側は「野村被告の名を使って、金をゆすろうとしたのではないか」と指摘した。

北九州地区の元会社経営者も別室のモニターで証言した。建設会社から工藤会側への現金の受け渡しなどに関連し、過去に検察の調べに供述したが、この日は「何か不都合なことがあったらいけないので、ここで言うつもりはない」と述べ公判での説明を拒んだ。

参照元 : 朝日新聞



0 件のコメント:

コメントを投稿