<恐喝容疑>赤坂でみかじめ料、組長ら逮捕へ 警視庁
2017/11/15(水) 7:00配信
東京・赤坂の店舗から、みかじめ料(用心棒代)を脅し取った疑いがあるとして、警視庁組織犯罪対策4課は近く、指定暴力団住吉会系組長の男(54)ら13人について、恐喝容疑で事情聴取する方針を固めた。容疑が固まり次第、逮捕する。組長らは長年にわたり赤坂地区でみかじめ料を徴収していたとみられ、組対4課は被害の実態を解明する。
捜査関係者によると、組長らは2014年以降、東京都港区の赤坂地区にある店舗から、みかじめ料として現金を脅し取った疑いが持たれている。同地区では、多い店で月約10万円を支払わされていたという。
組長は住吉会の2次団体のトップで、赤坂の繁華街を「縄張り」にして、付近に組事務所を置いていた。配下の組員らに命じ、各店舗から毎月数万円以上を集めていたとみられる。徴収する対象は飲食店のほか、マッサージ店や客引きのまとめ役なども含まれていたという。
組対4課は暴力団の弱体化を狙い、繁華街の店を一軒ずつ巡回して、暴力団関係者を排除する「暴排ローラー」を展開。今年6月には、東京・銀座でみかじめ料を徴収していた指定暴力団山口組系の組幹部の男らを逮捕している。
◇摘発逃れ巧妙化
800軒を超える飲食店が集まる東京・赤坂。国会にも近く、政財界の要人も足を運ぶきらびやかなネオン街の裏側で、暴力団が暗躍していた。
あるマッサージ店に暴力団組員を名乗る2人組の男が入り込んできたのは、10月初めの夕暮れ時だった。据わった目つきに高級スーツ。「こういう商売の人からは、金をもらうことにしているから」と、みかじめ料を要求してきたという。経営者の男性は「何年かに一度、同じような男たちが来る。そのたびに断ってはいるのだが……」と声を潜める。
赤坂のクラブ経営者によると、かつては毎月5万~10万円程度を支払う習慣があったという。暴対法や都の暴力団排除条例の施行などの効果もあり、あからさまな要求は減ったものの、報復を恐れ、関係を断てずにいる店もある。
最近では暴力団側も摘発を逃れるため、組員がじかに店を回ることは少なくなっている。ただ、ビルのオーナーを抱き込み、あらかじめテナントの家賃にみかじめ料を上乗せするなど、巧妙化も進む。
ある暴力団幹部は「夜の街でのトラブルも減り、店側も『用心棒代』を払うメリットはなくなった。しかし組員たちは組織に上納しなければならず、みかじめ料は手放せない」と明かす。
警察当局はみかじめ料が今も暴力団の有力な資金源とみており近年、官民を挙げた対策を推し進めている。警察が被害を掘り起こして刑事事件として立件する一方、全国の弁護士たちが被害者をサポートして組織トップの責任を追及する民事訴訟を起こさせる試みだ。
今年3月には名古屋地裁で、指定暴力団山口組の篠田建市(通称・司忍)組長に1878万円の支払いを命じる判決を勝ち取った。
今年6月の銀座に続く赤坂での大規模摘発も、こうした流れの中にある。捜査幹部は「徹底した捜査で暴力団を壊滅させる」と話している。
参照元 : 毎日新聞
2017/11/15(水) 7:00配信
東京・赤坂の店舗から、みかじめ料(用心棒代)を脅し取った疑いがあるとして、警視庁組織犯罪対策4課は近く、指定暴力団住吉会系組長の男(54)ら13人について、恐喝容疑で事情聴取する方針を固めた。容疑が固まり次第、逮捕する。組長らは長年にわたり赤坂地区でみかじめ料を徴収していたとみられ、組対4課は被害の実態を解明する。
捜査関係者によると、組長らは2014年以降、東京都港区の赤坂地区にある店舗から、みかじめ料として現金を脅し取った疑いが持たれている。同地区では、多い店で月約10万円を支払わされていたという。
組長は住吉会の2次団体のトップで、赤坂の繁華街を「縄張り」にして、付近に組事務所を置いていた。配下の組員らに命じ、各店舗から毎月数万円以上を集めていたとみられる。徴収する対象は飲食店のほか、マッサージ店や客引きのまとめ役なども含まれていたという。
組対4課は暴力団の弱体化を狙い、繁華街の店を一軒ずつ巡回して、暴力団関係者を排除する「暴排ローラー」を展開。今年6月には、東京・銀座でみかじめ料を徴収していた指定暴力団山口組系の組幹部の男らを逮捕している。
◇摘発逃れ巧妙化
800軒を超える飲食店が集まる東京・赤坂。国会にも近く、政財界の要人も足を運ぶきらびやかなネオン街の裏側で、暴力団が暗躍していた。
あるマッサージ店に暴力団組員を名乗る2人組の男が入り込んできたのは、10月初めの夕暮れ時だった。据わった目つきに高級スーツ。「こういう商売の人からは、金をもらうことにしているから」と、みかじめ料を要求してきたという。経営者の男性は「何年かに一度、同じような男たちが来る。そのたびに断ってはいるのだが……」と声を潜める。
赤坂のクラブ経営者によると、かつては毎月5万~10万円程度を支払う習慣があったという。暴対法や都の暴力団排除条例の施行などの効果もあり、あからさまな要求は減ったものの、報復を恐れ、関係を断てずにいる店もある。
最近では暴力団側も摘発を逃れるため、組員がじかに店を回ることは少なくなっている。ただ、ビルのオーナーを抱き込み、あらかじめテナントの家賃にみかじめ料を上乗せするなど、巧妙化も進む。
ある暴力団幹部は「夜の街でのトラブルも減り、店側も『用心棒代』を払うメリットはなくなった。しかし組員たちは組織に上納しなければならず、みかじめ料は手放せない」と明かす。
警察当局はみかじめ料が今も暴力団の有力な資金源とみており近年、官民を挙げた対策を推し進めている。警察が被害を掘り起こして刑事事件として立件する一方、全国の弁護士たちが被害者をサポートして組織トップの責任を追及する民事訴訟を起こさせる試みだ。
今年3月には名古屋地裁で、指定暴力団山口組の篠田建市(通称・司忍)組長に1878万円の支払いを命じる判決を勝ち取った。
今年6月の銀座に続く赤坂での大規模摘発も、こうした流れの中にある。捜査幹部は「徹底した捜査で暴力団を壊滅させる」と話している。
参照元 : 毎日新聞
— sego (@segopte) 2017年11月15日
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