山健組前で手榴弾爆発事件、元暴力団員が無罪主張 神戸地裁
2016年5月11日(水)9時54分配信
平成22年、指定暴力団神戸山口組直系山健組の本部事務所(神戸市中央区)前で手榴弾(しゅりゅうだん)が爆発した事件で、爆発物取締罰則違反(使用)罪などに問われた元暴力団員、佐佐木章雄被告(57)=茨城県北茨城市=の裁判員裁判の初公判が10日、神戸地裁(長井秀典裁判長)で開かれた。佐佐木被告は罪状認否で「(手榴弾を)投げていません」と無罪を主張した。
検察側は冒頭陳述で、「被告は山健組などと金銭トラブルがあり、不満を抱えていた」と動機の存在を指摘。事件直前には事務所近くに来ていたと述べた。
弁護側も冒頭陳述を行い、金銭トラブルは「被告は交渉役。直接かかわっていない」と否定。現場近くにいた理由は「(手榴弾を投げに行くといった)別の男性に会うため事務所近くに行ったところ、爆発音を聞いた」と説明した。
起訴状によると、22年11月1日未明、山健組本部事務所前の路上で手榴弾を爆発させ、事務所前の住宅の外壁や窓ガラスを壊したとしている。
参照元 : 産経新聞
菱のカーテンの向こう側㉘ 四代目山健組本部事務所前で手榴弾を爆発させた事件の真犯人は誰だ!?
2016.02.15
関東甲信越にも緊張がはしる
六代目山口組の有力組織(当時)、四代目山健組(神戸市中央区)の本部事務所前で手榴弾が爆発するという事件が、今から遡ること5年前の2010年11月1日未明に起こった。
当初より山健組サイドでは、東京台東区に本拠を構える松葉会の関与を疑う声が上がっていたというが、松葉会側はこれを否定。当時二代目弘道会会長で、現在も六代目山口組若頭の職にある高山清司若頭が山健組と松葉会の間に入り、いったんは事態の収拾をはかったとされていた。
だが、六代目山口組分裂後、事態は急展開を迎える。
2015年10月14日、この事件を指示した疑いが強いとして、兵庫県警暴力団対策課は松葉会の最高幹部 関孝司理事長(助川一家七代目総長)を逮捕するとともに、松葉会の本部事務所へ家宅捜索に入ったのである(ただし関理事長は11月12日、不起訴処分になっている)。
この逮捕劇に敏感に反応したのは、他でもない山健組であった。
一度は高山若頭が両組織の間に入り、松葉会の関与は否定されたものの、事実上のNo,2である理事長の逮捕となれば、もちろん話は違ってくる。逮捕劇直後の11月上旬にはすでに山健組最高幹部が松葉会本部に詰めかけ、松葉会側にケジメを求める動きがあった、と言われている。
そして、松葉会側は、この突然の山健組最高幹部の訪問に対し、本部事務所内での話し合いを拒み、近隣にある喫茶店を話し合いの場に選んだという。これには、六代目山口組の意向が大きく影響されているのではないかと捜査関係者が語る。
「現体制の松葉会は、六代目山口組との繋がりが深い。もともと弘道会と松葉会には太いパイプはなかったが、東海地方に本拠を構えていた六代目山口組の最高幹部(現在は引退)が両者を引きあわせて、それからは親しい付き合いをするようになったと聞いている。そのため、六代目山口組から処分された組織である神戸山口組を本部事務所に招き入れて話し合いを持つわけにはいかない、という姿勢をとらざるを得なかった。
だが、そうは言っても相手は山健組である。あくまでも丁重に対応するために、違う場所でのやりとりになった、と聞いている」(捜査関係者)
また、別の関係者はこう話す。
「もちろん、ケジメうんぬんの話もあるが、牽制球の意味合いも込めて、ねじ込んでいるのではないか。というのも、山口組分裂後、松葉会は伊藤芳将会長自ら六代目山口組の総本部を訪問(2015年9月)したり、三代目弘道会の本部事務所を訪問(12月)したりしている。これは六代目山口組支持の姿勢を明確に示しているわけで、この動きが、以前から神戸山口組の神経を逆撫でしていたのだろう。そこへきて、この爆破事件の逮捕というタイミングが重なったことから、待ってましたとばかりにドン詰めに(話を詰めに)いったのではないか」(神戸山口組に近い関係者)
だが、この一度目の話し合いで納得出来る回答を得られなかったと推測される山健組は、この2月の上旬、再度松葉会を訪れている。そして、その訪問に、松葉会側は応答しなかったのではないか、とも言われ、「山健勢は松葉会側を威嚇する動きをとった」(捜査関係者)ことが確認されている。
この決着がどのような形でつくにせよ、山口組の分裂が関東の団体にも、少なくない影響を及ぼしている、といえるのではないだろうか。
また、先日、東海地方で山健組とバッティングした六代目山口組系列組織に意外な噂が立っている。事の発端を作った組織のトップが引退するのではないか、というのである。
ただし現時点では情報が少なく、分裂後に山健組と衝突した組織には、必ずといっていいほど同じような内容の噂が流れるため、今回の噂もガセである可能性も高い。ただし、バッティング後、本当にトップが引退したり、神戸山口組に加入したケースもあったことは事実である。
いずれにせよ山健組は今後も、それが関西であれ関東であれ、攻勢に出るきっかけを得た瞬間に一気呵成に攻めこむ、というのが基本的な戦略であることは間違いない。
対する弘道会の戦略はどのようなものだろうか。それを推測する手がかりが、ひとつある。それは現在、公判中の弘道会系の組長である南正毅組長が法廷で述べた、という言葉である。
南組長は昨年10月、お膝元の名古屋で山健組と衝突した件で逮捕、起訴されているのだが、その南組長が法廷で
──抗争は起こさない。下の者にもそうさせる──
といった意味合いの言葉を口にした、と言われているのである。一連の抗争劇と距離を置いている組織の三次団体の組長の言葉ではない。南組長の率いていた組織は弘道会の本流ともいうべき組織であり、その南組長がもしも本当にそう言ったとしたなら、その意味合いは限りなく重いだろう。
ただし、一方ではこういう声がある。
「公判で被告が述べた言葉を額面通り受け取るわけにはいかない。『これからはもっと激しく抗争します』などと言う人間がいるわけない。神戸山口組側が都合よく解釈しているだけだ」(弘道会に近い関係者)
どちらの解釈が、より真実に近いのか、現時点では不明である。
(取材/文 野坂利一と関西R-ZONE取材班)
参照元 : r-zone
2016年5月11日(水)9時54分配信
平成22年、指定暴力団神戸山口組直系山健組の本部事務所(神戸市中央区)前で手榴弾(しゅりゅうだん)が爆発した事件で、爆発物取締罰則違反(使用)罪などに問われた元暴力団員、佐佐木章雄被告(57)=茨城県北茨城市=の裁判員裁判の初公判が10日、神戸地裁(長井秀典裁判長)で開かれた。佐佐木被告は罪状認否で「(手榴弾を)投げていません」と無罪を主張した。
検察側は冒頭陳述で、「被告は山健組などと金銭トラブルがあり、不満を抱えていた」と動機の存在を指摘。事件直前には事務所近くに来ていたと述べた。
弁護側も冒頭陳述を行い、金銭トラブルは「被告は交渉役。直接かかわっていない」と否定。現場近くにいた理由は「(手榴弾を投げに行くといった)別の男性に会うため事務所近くに行ったところ、爆発音を聞いた」と説明した。
起訴状によると、22年11月1日未明、山健組本部事務所前の路上で手榴弾を爆発させ、事務所前の住宅の外壁や窓ガラスを壊したとしている。
参照元 : 産経新聞
菱のカーテンの向こう側㉘ 四代目山健組本部事務所前で手榴弾を爆発させた事件の真犯人は誰だ!?
2016.02.15
関東甲信越にも緊張がはしる
六代目山口組の有力組織(当時)、四代目山健組(神戸市中央区)の本部事務所前で手榴弾が爆発するという事件が、今から遡ること5年前の2010年11月1日未明に起こった。
当初より山健組サイドでは、東京台東区に本拠を構える松葉会の関与を疑う声が上がっていたというが、松葉会側はこれを否定。当時二代目弘道会会長で、現在も六代目山口組若頭の職にある高山清司若頭が山健組と松葉会の間に入り、いったんは事態の収拾をはかったとされていた。
だが、六代目山口組分裂後、事態は急展開を迎える。
2015年10月14日、この事件を指示した疑いが強いとして、兵庫県警暴力団対策課は松葉会の最高幹部 関孝司理事長(助川一家七代目総長)を逮捕するとともに、松葉会の本部事務所へ家宅捜索に入ったのである(ただし関理事長は11月12日、不起訴処分になっている)。
この逮捕劇に敏感に反応したのは、他でもない山健組であった。
一度は高山若頭が両組織の間に入り、松葉会の関与は否定されたものの、事実上のNo,2である理事長の逮捕となれば、もちろん話は違ってくる。逮捕劇直後の11月上旬にはすでに山健組最高幹部が松葉会本部に詰めかけ、松葉会側にケジメを求める動きがあった、と言われている。
そして、松葉会側は、この突然の山健組最高幹部の訪問に対し、本部事務所内での話し合いを拒み、近隣にある喫茶店を話し合いの場に選んだという。これには、六代目山口組の意向が大きく影響されているのではないかと捜査関係者が語る。
「現体制の松葉会は、六代目山口組との繋がりが深い。もともと弘道会と松葉会には太いパイプはなかったが、東海地方に本拠を構えていた六代目山口組の最高幹部(現在は引退)が両者を引きあわせて、それからは親しい付き合いをするようになったと聞いている。そのため、六代目山口組から処分された組織である神戸山口組を本部事務所に招き入れて話し合いを持つわけにはいかない、という姿勢をとらざるを得なかった。
だが、そうは言っても相手は山健組である。あくまでも丁重に対応するために、違う場所でのやりとりになった、と聞いている」(捜査関係者)
また、別の関係者はこう話す。
「もちろん、ケジメうんぬんの話もあるが、牽制球の意味合いも込めて、ねじ込んでいるのではないか。というのも、山口組分裂後、松葉会は伊藤芳将会長自ら六代目山口組の総本部を訪問(2015年9月)したり、三代目弘道会の本部事務所を訪問(12月)したりしている。これは六代目山口組支持の姿勢を明確に示しているわけで、この動きが、以前から神戸山口組の神経を逆撫でしていたのだろう。そこへきて、この爆破事件の逮捕というタイミングが重なったことから、待ってましたとばかりにドン詰めに(話を詰めに)いったのではないか」(神戸山口組に近い関係者)
だが、この一度目の話し合いで納得出来る回答を得られなかったと推測される山健組は、この2月の上旬、再度松葉会を訪れている。そして、その訪問に、松葉会側は応答しなかったのではないか、とも言われ、「山健勢は松葉会側を威嚇する動きをとった」(捜査関係者)ことが確認されている。
この決着がどのような形でつくにせよ、山口組の分裂が関東の団体にも、少なくない影響を及ぼしている、といえるのではないだろうか。
また、先日、東海地方で山健組とバッティングした六代目山口組系列組織に意外な噂が立っている。事の発端を作った組織のトップが引退するのではないか、というのである。
ただし現時点では情報が少なく、分裂後に山健組と衝突した組織には、必ずといっていいほど同じような内容の噂が流れるため、今回の噂もガセである可能性も高い。ただし、バッティング後、本当にトップが引退したり、神戸山口組に加入したケースもあったことは事実である。
いずれにせよ山健組は今後も、それが関西であれ関東であれ、攻勢に出るきっかけを得た瞬間に一気呵成に攻めこむ、というのが基本的な戦略であることは間違いない。
対する弘道会の戦略はどのようなものだろうか。それを推測する手がかりが、ひとつある。それは現在、公判中の弘道会系の組長である南正毅組長が法廷で述べた、という言葉である。
南組長は昨年10月、お膝元の名古屋で山健組と衝突した件で逮捕、起訴されているのだが、その南組長が法廷で
──抗争は起こさない。下の者にもそうさせる──
といった意味合いの言葉を口にした、と言われているのである。一連の抗争劇と距離を置いている組織の三次団体の組長の言葉ではない。南組長の率いていた組織は弘道会の本流ともいうべき組織であり、その南組長がもしも本当にそう言ったとしたなら、その意味合いは限りなく重いだろう。
ただし、一方ではこういう声がある。
「公判で被告が述べた言葉を額面通り受け取るわけにはいかない。『これからはもっと激しく抗争します』などと言う人間がいるわけない。神戸山口組側が都合よく解釈しているだけだ」(弘道会に近い関係者)
どちらの解釈が、より真実に近いのか、現時点では不明である。
(取材/文 野坂利一と関西R-ZONE取材班)
参照元 : r-zone
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