神戸山口組「指定暴力団」1カ月 抑止効果で抗争1件
2016年5月13日(金)7時55分配信
国内最大の指定暴力団山口組(神戸市)が昨年8月に分裂し、離脱グループが結成した神戸山口組(兵庫県淡路市)が暴力団対策法に基づき指定暴力団に指定されてから、15日で1カ月となる。分裂以降、全国で対立抗争事件が頻発していたが、指定以降の発生は1件のみ。抑止効果が出ているが、警察当局は一時的なものとみて引き続き警戒を徹底するとしている。
「対立抗争の可能性のある事件は神戸山口組を指定した4月15日以降、1件のみにとどまっている」
警察庁の金高雅仁長官は12日の定例会見で、指定の効果を強調した。
警察庁によると、山口組分裂以降、今月までに双方の間で組事務所などへの発砲や車両突入など75件の事件が発生。山口組が被害を受けた事件は36件、神戸山口組被害は29件、不明などが10件となっている。
事件の続発に警察庁は今年3月7日、対立抗争状態と認定。同月6日までの約半年間は1カ月に8件前後のペースで事件が発生し、同月7日以降の同月内は22件と急増したが、4月は一転して3件に急減。神戸山口組の指定以降は5月の1件にとどまっている。
◆「当面は法令順守」
指定されたことで、神戸山口組は暴対法に基づいて、用心棒代の要求や不当な債権取り立てなどが禁止され中止命令に応じない場合には逮捕される。暴力団幹部は「騒ぎを起こすと警察に潰される。中には跳ねっ返りもいるが、当面は法令順守」と話す。
事件が減少したもう一つの理由として、今月に三重県で開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)があるという。暴力団幹部は「国家的行事の最中に騒ぎを起こしたら、普段から厳しい姿勢の警察がさらに目の色変えて飛んでくる。上から『動くな』と言われている」と話す。
山口組、神戸山口組の双方で月内に予定されていた各種会合や行事は中止になることが多いという。
◆特定抗争指定も
市民に重大な危害が及ぶ指定暴力団間の対立抗争事件が起きた際には、双方が特定抗争指定暴力団に指定される。
指定されると、警察当局が設定した警戒区域内で5人以上での集合▽対立暴力団組員へのつきまとい▽使用禁止の事務所への出入り-などで逮捕される。警察当局は山口組と神戸山口組の双方を特定抗争指定暴力団へ指定することも視野に入れている。
特定抗争指定暴力団は、指定暴力団道仁会(福岡県久留米市)から九州誠道会(当時、大牟田市)が独立し、激しい対立抗争が起きた平成24年に双方が初めて指定された。
暴力団関係者は「事務所での定例の会合が開けず、組織の統制が取りづらかったと聞いている」と指摘しており、暴力団側への打撃は大きいという。
国家公安委員会の河野太郎委員長は「引き続き徹底的な取り締まりが必要」とした上で、「今後は特定抗争指定暴力団の指定も可能だ」と述べている。
参照元 : 産経新聞
【神戸山口組】ついに指定暴力団に!特定抗争指定も検討 兵庫県公安委
2016年4月15日 兵庫県公安委員会は、指定暴力団山口組(神戸市)から分裂した神戸山口組(兵庫県淡路市)について、暴力団対策法に基づく指定暴力団にすると官報で公示され、発効した。
指定の効力は3年間で、金品要求などへの中止命令のほか、抗争時に組事務所の使用制限を命じることも可能になる。
官報には、淡路市の組事務所所在地や、代表者である井上邦雄組長の氏名などが明記された。
山口組は昨年8月に分裂し、離脱した団体が神戸山口組を結成。以降、双方の組員や構成員が絡む暴力沙汰のほか、組事務所への発砲やトラックの突入事件などが全国的に相次ぎ、警察庁は3月、「対立抗争」状態と認定。
警察当局は警戒を強めるとともに、神戸山口組の指定に向けた作業を急いでいた。8カ月足らずでの指定は極めて異例だという。また指定暴力団同士で重大な対立抗争が繰り返されれば、さらに規制が厳しい「特定抗争指定暴力団」に指定する構えだ。
特定抗争指定は、生命や身体に危害を及ぼすような事件が今後、複数回発生すれば可能となる。捜査関係者によると、組事務所への発砲はこうした事件に該当。車両突入が対象となるか検討を重ねているという。
捜査関係者によると、両組織は暴対法による規制を警戒し、「報復禁止」などを傘下組織に指示。神戸山口組は3月、神戸市内で開いた会合に、特定抗争指定されたことがある「浪川会」(旧九州誠道会、福岡県大牟田市)の幹部を招き、体験を聞いたという。
兵庫県警幹部は「両組織は暴対法対策も練っており、銃弾撃ち込みなどを控え、相手組員の拉致などに手法を変えてくるかもしれない」としている。
2016年5月13日(金)7時55分配信
国内最大の指定暴力団山口組(神戸市)が昨年8月に分裂し、離脱グループが結成した神戸山口組(兵庫県淡路市)が暴力団対策法に基づき指定暴力団に指定されてから、15日で1カ月となる。分裂以降、全国で対立抗争事件が頻発していたが、指定以降の発生は1件のみ。抑止効果が出ているが、警察当局は一時的なものとみて引き続き警戒を徹底するとしている。
「対立抗争の可能性のある事件は神戸山口組を指定した4月15日以降、1件のみにとどまっている」
警察庁の金高雅仁長官は12日の定例会見で、指定の効果を強調した。
警察庁によると、山口組分裂以降、今月までに双方の間で組事務所などへの発砲や車両突入など75件の事件が発生。山口組が被害を受けた事件は36件、神戸山口組被害は29件、不明などが10件となっている。
事件の続発に警察庁は今年3月7日、対立抗争状態と認定。同月6日までの約半年間は1カ月に8件前後のペースで事件が発生し、同月7日以降の同月内は22件と急増したが、4月は一転して3件に急減。神戸山口組の指定以降は5月の1件にとどまっている。
◆「当面は法令順守」
指定されたことで、神戸山口組は暴対法に基づいて、用心棒代の要求や不当な債権取り立てなどが禁止され中止命令に応じない場合には逮捕される。暴力団幹部は「騒ぎを起こすと警察に潰される。中には跳ねっ返りもいるが、当面は法令順守」と話す。
事件が減少したもう一つの理由として、今月に三重県で開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)があるという。暴力団幹部は「国家的行事の最中に騒ぎを起こしたら、普段から厳しい姿勢の警察がさらに目の色変えて飛んでくる。上から『動くな』と言われている」と話す。
山口組、神戸山口組の双方で月内に予定されていた各種会合や行事は中止になることが多いという。
◆特定抗争指定も
市民に重大な危害が及ぶ指定暴力団間の対立抗争事件が起きた際には、双方が特定抗争指定暴力団に指定される。
指定されると、警察当局が設定した警戒区域内で5人以上での集合▽対立暴力団組員へのつきまとい▽使用禁止の事務所への出入り-などで逮捕される。警察当局は山口組と神戸山口組の双方を特定抗争指定暴力団へ指定することも視野に入れている。
特定抗争指定暴力団は、指定暴力団道仁会(福岡県久留米市)から九州誠道会(当時、大牟田市)が独立し、激しい対立抗争が起きた平成24年に双方が初めて指定された。
暴力団関係者は「事務所での定例の会合が開けず、組織の統制が取りづらかったと聞いている」と指摘しており、暴力団側への打撃は大きいという。
国家公安委員会の河野太郎委員長は「引き続き徹底的な取り締まりが必要」とした上で、「今後は特定抗争指定暴力団の指定も可能だ」と述べている。
参照元 : 産経新聞
【神戸山口組】ついに指定暴力団に!特定抗争指定も検討 兵庫県公安委
2016年4月15日 兵庫県公安委員会は、指定暴力団山口組(神戸市)から分裂した神戸山口組(兵庫県淡路市)について、暴力団対策法に基づく指定暴力団にすると官報で公示され、発効した。
指定の効力は3年間で、金品要求などへの中止命令のほか、抗争時に組事務所の使用制限を命じることも可能になる。
官報には、淡路市の組事務所所在地や、代表者である井上邦雄組長の氏名などが明記された。
山口組は昨年8月に分裂し、離脱した団体が神戸山口組を結成。以降、双方の組員や構成員が絡む暴力沙汰のほか、組事務所への発砲やトラックの突入事件などが全国的に相次ぎ、警察庁は3月、「対立抗争」状態と認定。
警察当局は警戒を強めるとともに、神戸山口組の指定に向けた作業を急いでいた。8カ月足らずでの指定は極めて異例だという。また指定暴力団同士で重大な対立抗争が繰り返されれば、さらに規制が厳しい「特定抗争指定暴力団」に指定する構えだ。
特定抗争指定は、生命や身体に危害を及ぼすような事件が今後、複数回発生すれば可能となる。捜査関係者によると、組事務所への発砲はこうした事件に該当。車両突入が対象となるか検討を重ねているという。
捜査関係者によると、両組織は暴対法による規制を警戒し、「報復禁止」などを傘下組織に指示。神戸山口組は3月、神戸市内で開いた会合に、特定抗争指定されたことがある「浪川会」(旧九州誠道会、福岡県大牟田市)の幹部を招き、体験を聞いたという。
兵庫県警幹部は「両組織は暴対法対策も練っており、銃弾撃ち込みなどを控え、相手組員の拉致などに手法を変えてくるかもしれない」としている。
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