2017年5月3日水曜日

神戸山口組から直参と呼ばれる直系組長が複数離脱し、新組織「任侠団体山口組」結成

新組織「任侠団体山口組」結成

2017/5/1(月) 10:16配信

指定暴力団・神戸山口組から「直参」と呼ばれる直系組長が複数離脱していた問題で、神戸山口組の元幹部を代表とする新たな組織「任侠団体山口組」が結成されたことが明らかになりました。

兵庫県尼崎市にある神戸山口組の直系団体だった「古川組」の事務所で神戸山口組から離脱した複数の直系組長らが30日集会を開き、新組織「任侠団体山口組」を結成したと明らかにしました。

新組織の代表には「神戸山口組」の織田こと金絆誠元幹部が就き、本部長には神戸山口組の直系団体だった「真鍋組」の池田幸治組長が就任したということで、待遇面や組織運営での反発が離脱の原因とみられています。

警察は今後、3つの「山口組」で抗争が起きる恐れもあるとみて警戒を強めています。

参照元 : MBS毎日放送


「サインくれ」がきっかけ? 神戸山口組分裂

2017/5/1(月) 19:20配信



30日会見を開き、神戸山口組からの離脱を表明した新組織の幹部らは、神戸山口組に絶望した瞬間として、去年9月に新神戸駅で指定暴力団神戸山口組の組員らが「サインください」と六代目山口組の組長を挑発したいわゆるサイン騒動を挙げました。

30日午後、兵庫県尼崎市の組事務所に、指定暴力団神戸山口組から離脱したとされる組長らが続々と姿を見せました。報道陣・警察関係者などでごったがえす中、新組織「任侠団体山口組」の結成式が行われ、神戸山口組の最高幹部の1人だった織田絆誠、本名・金絆誠元幹部が代表に就任したということです。式の後、新組織の幹部らが一部の報道陣を前に記者会見を開きました。

「(六代目)山口組を真っ向から否定して立ち上がったが、神戸山口組はそれ以上に悪政だった。真の山口組、真の任侠団体を作りあげるためである」(任侠団体山口組 池田幸治本部長) おととし、六代目山口組の組織運営に不満を持つ直系組長らが離脱し結成された神戸山口組。中核組織である山健組を中心に勢力を拡大しましたが、一方で、高い上納金や一部の組が優遇されるなど、六代目時代と変わらない不満がくすぶっていたといいます。

会見で、新組織側が神戸山口組に絶望した瞬間として挙げたのが… 去年9月、新神戸駅で六代目山口組の司忍、本名・篠田建市組長を神戸山口組系の組員らが挑発した、いわゆる「サイン騒動」。新組織側は「恥ずかしい。山口組を正すため立ち上がったのに、我々の業界では絶対にあってはならんこと」などと、痛烈に批判しました。

今回の分裂劇について、織田代表を取材した経験のあるノンフィクションライターの西岡研介さんは… 「(織田代表は)原理原則主義者。神戸山口組全体、執行部、井上組長に対する不満というものがピークに達していたので、ここを逃すとあとがないと思ったのではないか」(ノンフィクションライター 西岡研介氏) 一方で、今回の騒動には別の見方も…。

新組織の織田代表は神戸山口組で重用され、井上組長にも心酔していたとされます。このことから、神戸山口組側が対立する六代目山口組側へ報復を行った際に、井上組長の責任を問われないようにするため、織田代表らをわざと離脱させたとする見方です。捜査関係者も…

「警察はまだ分裂とはひと言も言ってない。別組織なのか、それとも神戸山口組の括りの中にまだいるのか、これから見極めていく」(兵庫県警捜査幹部)

これについて西岡さんは…

「井上邦雄組長のことをかなりきつい言葉で非難されていたので、偽装ではなかなかできない」(ノンフィクションライター 西岡研介氏)

新組織の全容はまだ不透明で、大阪府警の捜査員が関係先に立ち入りを行うなど情報収集が進められています。一方、離反を許した神戸山口組では1日も山健組の関連施設に直系組長らが集まりました。今後の対応について協議したとみられます。

「(組織の)切り崩しは進むでしょうけど、例えば拳銃を使っての抗争は考えにくい」(ノンフィクションライター 西岡研介氏)

参照元 : MBS毎日放送


「神戸山口組」が分裂か 三つ巴の抗争に?

2017/5/1(月) 20:36配信



またしても指定暴力団分裂か。

神戸山口組から離脱した一部の組長たちが、「任侠団体 山口組」の立ち上げを表明しました。

【記者レポート】
「機動隊員が、組事務所の前にやってきました。警察の警戒が強まっています」

30日午後、兵庫県尼崎市の事務所に続々と集まってきた神戸山口組を離脱したとみられる直系組長たち。

【記者レポート】
「ボディチェックを受けて、関係者が次々と入っていきます」

新組織結成のための会合を開きました。

新しい組織の名前は「任侠団体 山口組」。

神戸山口組の織田こと金禎紀元若頭代行が代表に就任したと発表されました。

新組織の幹部が一部メディアに発表した内容によると神戸山口組内の上納金が高すぎることや人事などへの不満が離脱の背景にあるということです。

神戸山口組内で起きていた、お金を巡る問題とは・・・

暴力団事件の捜査に携わっていた大阪府警の元刑事はこう指摘します。

【暴力団捜査に詳しい元大阪府警刑事・門脇浩さん】
「6代目側(山口組)が会費が高いとか、色んな日用品を強制的に買わされたとか。お金ばっかり没収され組を割った。神戸山口組も、上に行くような会費を組員一人につき1万円とか決めて徴収する。結局同じことをやってるやないかということで組を割ったということ」

そもそも「神戸山口組」はおととし、「山口組」の運営方針に反発したグループが分裂して設立した組織です。

分裂後は大阪で双方の事務所にトラックが突っ込むなど衝突が相次ぎ、岡山市では去年「神戸山口組」系の組員が射殺される事件にまで発展。

抗争が激しさを増すにつれ、市民に不安が広がっていました。

そしてさらに「神戸山口組」が分裂し、「任侠団体 山口組」が発足したことで三つ巴の抗争が懸念されているのです。

【暴力団捜査に詳しい元大阪府警刑事・門脇浩さん】
「火種は確かにね。トラブルが起きる可能性がまたさらに増えましたよね。末端になると、現場で今まで同じ組だった者が突然別の組織になると、どうしてもしのぎ(収入源)を巡ってかち合う。そこで小さな小競り合い、それが大きくなると車両特攻(車で突入)したり。殺人事件に発展する可能性もある」

【記者レポート】
「尼崎市に来ました。この建物が新しく結成された『任侠団体 山口組』の拠点になるとみられる場所です。警察が警戒にあたっています。辺りは本当に住宅街なんですね。たくさんの一軒家が並んでいます。人通りもあります」

【近所の住民】
「(事務所の)入口はシャッター降りてますけど、そこへトラックなんかが突っ込んだら怖い。何事もないのを願うだけ」
「対策みたいなのは、警察に考えていただきたい。やはり子を持つ世帯は安全確保はよりしたいと思う」

この新組織立ち上げの直前、「任侠団体 山口組」の金禎紀代表は、大阪市生野区で神戸山口組傘下組織の「太田興業」組長と会っていたことが分かりました。

太田興業は神戸山口組傘下の有力な組の一つです。

ただ、太田興業の組長は30日に立ち上げられた新組織の結成会合には現れず、1日の神戸山口組の会合には出席して、にこやかに出迎えられていたことから、金禎紀代表の引き抜きは失敗したとみられます。

「任侠団体 山口組」が有力者の引き抜き活動を今後も繰り広げることも予想されますが、新組織の規模は明らかになっておらず、警察は新たな抗争が起きないか警戒を強めています。

参照元 : 関西テレビ


3団体に分裂 新組織「任侠団体山口組」が訴えた苦境

2017/5/1(月) 16:53配信



指定暴力団・神戸山口組(本部・兵庫県淡路市)から離脱した直系組長らのグループが4月30日、兵庫県尼崎市にある直系団体事務所で会合を開き、異例の記者会見を行った。

「任●団体山口組」という新組織の結成を発表し、これでかつての山口組は3団体に分裂する異常事態となった。

この日、「神戸山口組」の最高幹部が兵庫県尼崎市のある事務所前に姿を見せると、現場は騒然。警察とマスコミが入り乱れ、この幹部を取り囲んだ。

一昨年、六代目山口組から分裂した神戸山口組がさらに分裂し、幹部を中心に新団体「任侠団体 山口組」の発足式が行われたのだ。

発足式後、「任侠団体 山口組」は、マスコミを組事務所3階大広間に招き入れ異例の「決意表明」を行った。

記者会見には新代表となった織田絆誠氏は姿を見せず、池田幸治本部長らが17人のマスコミを前に、「本日付をもちまして、任侠団体山口組結成いたします」と切り出した。

神戸山口組結成から2年で再び、分裂。会見した幹部らは3つの理由をあげた。

「大きく分けると第一に、金銭の吸い上げ、第二に当代(神戸山口組組長)の出身母体のひいき、第三に当代が、進言諫言を一切聞かない」

そして、内情についてはこう訴えた。

「山口組が自滅の道をたどると、真っ向から否定して立ち上がったにもかかわらず、神戸山口組の現実は六代目山口組にも劣る、それ以下の悪政でした」

とりわけ「金銭問題」が大きな分裂の要因のようで、亡くなった組員の妻に渡さなければいけない香典を届けなかった、上納金が支払えない組の事務所を借金のカタにとったことで自殺者まで出たなどの事例を詳しく説明した。

六代目山口組は、この2年間で3つの組織に分裂したことになる。2年前に分裂した直後も、抗争とみられるいざこざが頻発した。 三つどもえの抗争となってしまうのか。

元山口組顧問弁護士の山之内幸夫氏は、暴力団が記者会見を開くという前代未聞の分裂劇についてこう述べた。

「記者会見はまさに異例。今から30年前、山一戦争以来でしょうかね。抗争は絶対にいけません。神戸山口組の分裂、一度は回避したと思っていた。山口組は、元通り1つに戻らなければいけない。この分裂が1つになるきっかけになればいいが、どんな方向に進むのか心配だ」

(取材・文/今西憲之)

注=●は「侠」の右が「夾」

参照元 : dot.


神戸山口組分裂で緊急会議=抗争警戒、情報収集など指示―警察庁

2017/5/1(月) 22:35配信

指定暴力団神戸山口組(兵庫県淡路市)の傘下組織幹部らが新団体結成に向けた動きを見せていることを受け、警察庁は1日、関係する都道府県警の担当者を集めて緊急会議を開き、情報収集や警戒強化、取り締まりの徹底を指示した。

警察当局は、現時点で神戸山口組の「内部対立状態」とみており、指定暴力団山口組(神戸市)による神戸山口側の切り崩しや、三つどもえの抗争状態に発展しないか警戒を強めている。

捜査関係者によると、神戸山口組の中核団体の幹部らは4月30日、兵庫県尼崎市で新団体の結成に向けた会合を開いた。新団体の名称は「任侠(にんきょう)団体山口組」という。

警察庁によると、2016年末時点の構成員は山口組が約5200人、神戸山口組が約2600人。

参照元 : 時事通信


<神戸山口組>分列劇「山一抗争」緊迫再び 被弾の警視語る

2017/5/1(月) 11:58配信



指定暴力団・神戸山口組(本部・兵庫県淡路市)を離脱した幹部が新組織を結成し、抗争激化が懸念される指定暴力団・山口組(総本部・神戸市)の分裂問題。1980年代に続いた「山一抗争」終結の翌年に暴力団員に銃撃され、生死の境をさまよった兵庫県警の岡田智博警視(53)は「市民が巻き込まれた山一抗争当時の緊迫感を感じる。暴力団を絶対に許してはならない」と警鐘を鳴らす。

88年5月14日未明、山口組から脱退した一和会の神戸市東灘区の会長宅前。任官2年目の巡査だった岡田警視はパトカーを止め、同僚2人と車内で警戒中だった。

突然、後方から数人が走ってくる足音が聞こえた。一和会と対立してきた山口組系竹中組の組員だった。「お前らどこへ行くんや!」と同僚の怒号。サングラスを掛けた長身の男が「うおりゃー」と叫びながらパトカーに駆け寄り、車内にマシンガンを差し込んで乱射した。「弾を受けて体が動かなかった」。焦りと死の恐怖。血の海の中で意識を失った。

病院の集中治療室で意識を取り戻したのは2日後。顎(あご)は砕かれ、こめかみや手も負傷していた。口を動かせず警察関係者と筆談を交わし、拳銃は無事で同僚も一命を取り留めたことを知って安堵(あんど)した。しかし「警察官が撃たれ、市民を不安にしてしまった」など後悔は尽きなかった。リハビリを経て約1年後に交番勤務に戻った。

一般市民も巻き込み、世間を震撼(しんかん)させた山口組と一和会の「山一抗争」。前年2月に山口組は抗争終結を表明し、事態は鎮静化したかに思われていた。岡田警視は「制服の警察官は襲わないという先入観が油断を招いた」と振り返る。自分を撃った男は服役後、山口組直系組長を務めている。

現在も難聴や顎の違和感などの後遺症が残る。事件を忘れまいと当時の血染めの制服などは手元に置いている。「自分と同じ経験をしてほしくない」。2010年から2年間は警察学校の教官を務め、自らの体験を若手警察官に伝えてきた。

山口組と神戸山口組について警察庁は昨年3月に「抗争状態」と認定。その後に抗争事件はいったん減ったが、今回の神戸山口組の分裂問題が勃発した。「抗争は続いている。絶対に市民だけは巻き添えにしないよう、警察全体で取り締まらなくては」と力を込めた。

◇山一抗争

1980年代後半、山口組の田岡一雄・三代目組長の後継人事に反発して脱退した一和会と山口組の抗争。暴力団対策法制定のきっかけとなった。85年1月、一和会側が大阪府吹田市で竹中正久・四代目組長らを襲撃して殺害し、その後、銃撃事件が相次いだ。317件に及んだ抗争事件で計25人が死亡、一般市民を含む70人が負傷。87年2月に山口組は抗争終結を表明し、一和会は89年3月に解散した。

参照元 : 毎日新聞

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