2018年11月18日日曜日

米ボストンの悪名高き伝説のギャングリーダーが獄中で他の受刑者らから暴行を受けて死亡

米の凶悪ギャング首領、バルジャー受刑者が死亡 獄中で殺害か

2018/10/31(水) 6:55配信



【AFP=時事】米ボストン(Boston)の悪名高きギャングリーダーで、「ホワイティ(Whitey)」の通称で知られるジェームズ・バルジャー(James Bulger)受刑者(89)が30日、ウェストバージニア州の刑務所で死亡しているのが見つかった。同受刑者は前日に厳重警備体制が敷かれた刑務所に移送されたばかりだった。米メディアは同受刑者が殺害されたと報じている。

連邦刑務所局(BOP)によると、バルジャー受刑者は30日朝、ウェストバージニア州ブルーストンミルズ(Bruceton Mills)の刑務所で意識不明の状態で見つかり、後に死亡が確認された。BOPは「連邦捜査局(FBI)が通達を受け、捜査が開始された」としている。

米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は、FBIの情報提供者でもあったバルジャー受刑者が他の受刑者らから「見分けがつかない」姿になるまで暴行を受け死亡したと報じている。同受刑者が殺害されたという情報について、当局からの確認は今のところ取れていない。

ボストン南部の「ウィンターヒル・ギャング(Winter Hill Gang)」のボスだったバルジャー受刑者は、全米の最重要指名手配犯の一人として16年にわたり逃亡生活を送った末、2011年に逮捕され、殺人11件、恐喝、強要、マネーロンダリング(資金洗浄)、銃器の不法所持などの罪で2回の終身刑を言い渡された。

バルジャー受刑者の犯罪人生は、ジョニー・デップ(Johnny Depp)さんがバルジャー役を演じた『ブラック・スキャンダル(Black Mass)』など、複数の映画や書籍で描かれてきた。また、マーティン・スコセッシ(Martin Scorsese)監督のアカデミー賞(Academy Awards)受賞作品『ディパーテッド(The Departed)』(2006年)でジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)さんが演じたアイルランド系米国人の犯罪組織リーダーも、同受刑者がモデルになっている。【翻訳編集】 AFPBB News

参照元 : AFPBB News


ジェームズ・バルジャー:ジョニー・デップを魅了した伝説のギャング



「ブラック・スキャンダル」の続きが、完結した。ジョニー・デップが演じた極悪ギャング、ジェームズ・“ホワイティ”・バルジャーが、刑務所内で亡くなったのだ。

2015年に公開された同作品の撮影開始前、デップは、弁護士を通じ、刑務所内にいるバルジャーへの面会をお願いしたものの、断られたという。映画はディック・レイアが書いたノンフィクション本にもとづいているのだが、バルジャーはその本自体を気に入っていなかったらしい。「それを言うなら、自分について書かれた本はどれも嫌いらしいんだけどね」と、トロント映画祭の記者会見で、デップは語っている。しかし、バルジャーの弁護士や知人から話を聞いたり、監視ビデオなどの資料を見たりして、デップはできるかぎり、彼の人となりを掘り下げていった。バルジャーになりきるための特殊メイクには、毎日2 時間がかかったとのことである。

映画では、人殺しをするのに異常な潔癖症で1日に手を何度も洗うとか、息子にどのように接したのかとか、私生活の様子も細かく描写された。「僕はジミー(・バルジャー)を悪魔として描きたくはなかった。朝起きて、歯を磨きながら、鏡に向かって『俺は悪魔だぞ』と言う奴はいないんだから。僕は彼をあくまで人間として見ようとしたんだよ」とデップ。「ジミーには、優しい側面もあった。しかし、彼には仕事があったんだ。そして世の中には、暴力がからむ仕事もある」とも付け加えている。



「ブラック・スキャンダル」のジョニー・デップ(写真/Warner Brothers)

FBI捜査官を幼なじみにもつボストン生まれの悪党に魅了されたハリウッド関係者は、ほかにもいる。この映画の実現には長い時間がかかったのだが、その間、ボストン出身のベン・アフレックとマット・デイモンのコンビも、彼についての映画を作ろうとしたことがあった。そちらは実現せず立ち消えてしまっている。

また、マーティン・スコセッシ監督のオスカー受賞作「ディパーテッド」は、香港映画「インファナル・アフェア」のリメイクではあるが、舞台はボストンで、ジャック・ニコルソン演じるマフィアのボスのキャラクターは、バルジャーを参考に生まれたものだ。「ブラック・スキャンダル」でも語られるとおり、バルジャーの弟ウィリアム(映画ではベネディクト・カンバーバッチが演じている)は政治家で、その設定は、テレビドラマ「ブラザーフッド」にインスピレーションを与えている。

殺人、ゆすり、脅迫などの罪で追われながら、16年も雲隠れしてきたバルジャーが逮捕されたのは、2011年6月のこと。その時、彼は、恋人キャサリン・グレイグ(映画でシエナ・ミラーが演じたのだが、編集でカットされた)と、サンタモニカのアパートに住んでいた。近所では、仕事をリタイアしてシカゴから移住してきた人たちと思われていたらしい。

逮捕につながる情報の提供者には200万ドルの報奨金を与えると、FBIはずっと呼びかけを続けてきたのだが、来るのは間違った情報ばかり。テレビ番組「America’s Most Wanted」にも15回取り上げられたが、たしかな手がかりにはたどりつかなかった。

きっかけを作ったのは、一匹の野良猫だ。この猫をかわいがっていたグレイグを、「優しい人」と記憶していた近所の女性が、FBIがテレビに出した広告を見て通報したのである。

グレイグはバルジャーの逃走の手助けをした罪で8年の懲役を宣告された。さらに、その後、裁判での証言を拒否したことで、11ヶ月を追加させられている。

死亡時、バルジャーは89歳。その年齢から、自然死か、病死かと思いきや、死因は「殺人」だった。バルジャーは、その前日に、別の刑務所から移送されてきたばかりだったのだが、その夜のうちに、複数の服役囚から靴下に入れた南京錠で殴られたらしい。

ウエルカムパーティとしては、あまりにも残酷。尋常でないその人生で映画人の興味をかき立てた彼は、最期もまた、映画以上に壮絶だったのだ。

参照元 : Yahooニュース

ジェームズ・ジョセフ・バルジャー

ジェームズ・ジョセフ・バルジャー(英語: James Joseph Bulger, 1929年9月3日 - 2018年10月30日[1])は、1970年代から1990年代にかけて活動したアメリカ合衆国ボストンの元裏社会首領で、元マサチューセッツ州上院議長ウィリアム・バルジャーの兄である。「ホワイティ(Whitey)」の通称で知られた。

経歴 1929年9月3日、アイルランド系アメリカ人の両親の間にボストンのローチェスターで生まれる。1950年代にハウィー・ウィンター(英語版)、ジェームズ・マクリーン(英語版)らと共にウィンターヒル・ギャング(英語版)を結成し、同じくアイルランド系のチャールズタウン・モブ(英語版)、マフィアのパトリアルカ一家(英語版)などと熾烈な抗争を繰り広げた。

1975年、連邦捜査局の情報提供者となり、パトリアルカ一家に関する情報を提供していたが、情報提供者だった立場を悪用して、次々に犯罪を実行した。1995年に一旦逮捕されたが逃走し、以降16年間、妻と共に逃亡生活を続けた。

1999年にはFBI10大最重要指名手配に選定され、バルジャーの逮捕に繋がる情報に200万ドルの懸賞金が懸けられた。2011年6月、カリフォルニア州サンタモニカのアパートで逮捕された。2013年8月、恐喝・マネーロンダリング・麻薬取引などの犯罪と19件の殺人で起訴された。同年11月14日、終身刑二回と懲役5年の判決を受けた。

2018年10月29日に10月30日、ウエストバージニア州の連邦刑務所で獄中死した事が明らかになった。享年89歳であった。米メディア各社は「殺害された」と報じている。

バルジャーの半生は2015年公開のアメリカ映画『ブラック・スキャンダル』で映像化され、ジョニー・デップがバルジャーを演じている。また、2006年公開のアメリカ映画『ディパーテッド』でジャック・ニコルソンが演じた登場人物も、バルジャーをモデルとしている。

参照元 : wiki/ジェームズ・ジョセフ・バルジャー


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