2018年3月16日金曜日

今月にも「任侠山口組」が指定暴力団に

<任侠山口組>23番目の指定暴力団に 別組織、空白与えず

2018/3/15(木) 14:26配信



◇警察当局 暴力団対策法の規制の網を厳しく

「任侠(にんきょう)山口組」(本部・兵庫県尼崎市)が国内23番目の指定暴力団になる見通しだ。昨年4月に指定暴力団「神戸山口組」(本部・同県淡路市)から一部組員が離脱し、ほぼ1年。警察当局は暴力団対策法の規制の網を掛けるため、新組織結成をあくまで神戸山口組内の「内部対立」と表現。一方、指定暴力団の指定に向けて組織や資金源の解明を進め、指定にこぎ着けた。

過去の教訓があった。2015年8月に国内最大の指定暴力団「山口組」(総本部・神戸市灘区)から神戸山口組が分かれた際、警察当局は事実上「分裂した別組織」と捉えた。当局は神戸山口組の指定手続きを急いだが、16年4月の指定まで8カ月の「空白期間」が生じた。ある関係者は「その間、神戸山口組は暴対法が禁じるみかじめ料(用心棒代)などの不当要求を繰り返していた」と指摘する。

昨年4月、神戸山口組の一部組員が「任俠団体山口組」(現任侠山口組)の設立を表明。記者らを前に神戸山口組を批判するなど新組織は異例のアピールを展開した。しかし、警察当局は新組織も神戸山口組の構成員という見解を徹底した。指定暴力団に対しては不当要求の禁止、事務所の使用制限など強力な取り締まりが可能だが、別組織と認めればその対象外という口実を与えかねないからだ。

一方、現実には両組織の分裂が決定的になっていた。神戸市長田区で昨年9月、任侠山口組の織田絆誠(よしのり)代表の車列が襲われ、警護役の男性が射殺される事件が発生。神戸山口組傘下の組員が殺人容疑などで指名手配された。

警察当局は水面下で任侠山口組の組織状況の把握を続け、指定暴力団の手続き準備にめどが付いた今年2月、兵庫県警が傘下組織「真鍋組」(尼崎市)を任侠山口組の本部事務所と定めて公的に分裂を認定。3月中にも予想される指定までの空白期間は2カ月弱にとどまった。

両組織の勢力争いは続いている。関係者によると、神戸山口組では「(中核組織の)山健組のブランド力がないとシノギ(資金獲得活動)ができない」ととどまる組員がいる一方、毎月の上納金が高いとの不満は根強い。これに乗じ、任侠山口組は神戸山口組員の引き抜きを図っているという。捜査関係者は「指定を機にあらゆる手段を講じて両組織の弱体化を図る」と気を引き締める。

◇指定暴力団

暴力団対策法に基づき、都道府県公安委員会が指定する。指定要件は、組織の威力を使って資金を得ている▽一定割合の構成員に暴力団特有の前科がある▽階層的に組織を構成している--の三つ。国家公安委が要件に該当するかなどを判断する「確認」手続きを行い、各公安委が指定を決める。指定されれば、組員のみかじめ料(用心棒代)の要求など不当要求に対し、各公安委が中止命令や再発防止命令などを出せる。企業襲撃などを行う「特定危険指定暴力団」、対立抗争を繰り返す「特定抗争指定暴力団」に指定すれば更に取り締まりが強化される。

◇任侠山口組と神戸山口組を巡る動き

2015年 8月 指定暴力団・山口組の直系組長13人が離脱し「神戸山口組」を結成

2016年 4月 兵庫県公安委が神戸山口組を指定暴力団に指定

2017年 4月 神戸山口組から一部組員が離脱し「任俠団体山口組」(現任侠山口組)の設立を表明

5月 神戸市中央区の路上で、任侠山口組組員が神戸山口組系組員に襲われる傷害事件が発生

      6月 神戸山口組の井上邦雄組長の別宅とみられる建物(兵庫県稲美町)に銃弾が撃ち込まれる

      9月 任侠山口組・織田絆誠代表の自宅に近い神戸市長田区の路上で、織田代表の警護役の男性が射殺される

2018年 2月 兵庫県警が任侠山口組の本部を同県尼崎市の事務所と認定。指定暴力団の手続きを開始

      3月 国家公安委が任侠山口組を指定暴力団として確認、兵庫県公安委が指定へ

参照元 : 毎日新聞


任侠山口組、今月にも指定暴力団に

2018/3/15(木) 18:58配信



「任侠山口組」が今月中にも指定暴力団に指定される見通しとなりました。

警察庁によりますと、任侠山口組は去年4月に神戸山口組から離脱して結成され、構成員はおよそ460人にのぼり、勢力範囲は本拠地の兵庫県だけでなく東京や大阪、北海道など全国に及んでいるということです。

国家公安委員会は15日、任侠山口組について指定暴力団の要件を満たしていることを確認し、今後、兵庫県の公安委員会の手続きを経て、今月中にも指定される見通しとなりました。指定されれば、みかじめ料の要求を規制できるほか、抗争の際、事務所の使用制限を課すことなどができるようになります。

参照元 : TBSニュース












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