千葉県警察本部 地域部自動車警ら隊 「見たことない程・・・出るわ出るわ」
警察がヤクザを捕まえる一部始終。
警察官も驚いた大捕り物。それは一本の無線から始まった。
警察「男性一名、薬物の逮捕歴、多数あり。応援車両、寄せて頂きたい。どうぞ」
現場は24時間営業のガソリンスタンド。奥へと進むと店の隅に警察官に囲まれた白いプリウスが止まっていた。続々と応援のパトカーが駆け付ける。暴力団組員の男は車内を見せる事を徹底拒否。警察官が懐中電灯で照らすと、「なんだよ、照らすんじゃねえ!この野郎!おい!照らすんじゃねえ!コラ!」と強気な態度のヤクザ。とてもエコカー(プリウス)には似合わない態度。
ヤクザ:「そんな大捕り物じゃねえんだから、逃げも隠れもしないから。」
警察:「何もなきゃすぐ終わりますから。」
ヤクザ:「何かあったらすぐ終わらないじゃん。」
警察:「何かあったら事情聞きますよ。何かあるんですか?」
ヤクザ:「何かあるんじゃないの?分んないけど」
警察:「あるの?何があると思うんですか?」
ヤクザ:「・・・・」
警察:「凶器でも入ってます?」
ヤクザ:「・・・・」
警察:「何か持ってちゃいけない物、持ってるかもしれないの?」
男は隊員の問いに急に黙り込む。しかし車内を覗きこむとすぐさま
ヤクザ:「そんな見なくていいっつんだよ。こういう風にやると誰でも意固地になるだろがよ。おい!」
異様なほど、車内を見られることを嫌がる。車内を見られるのを恐れているヤクザ。何かあるに違いない。その時、警察官が不審な物に気付く。男が乗る車の後方で不審な物を見つけた。なにやらナンバープレートがおかしい。なぜかペットボトルのキャップが取り付けてある。これはどういうことか?
警察:「〇○さん、後ろのナンバーさ、キャップ付いてるけどさ、ちょっと確認させてね、封印ね。見ますよ。」
ヤクザ:「何で見るの?」
警察:「ちょっと見せてよ。テンプラ(ナンバー)じゃない?」
※テンプラとは偽のナンバープレートのこと。元々ついていたナンバーを取り外し、偽のナンバーに取り換える。そうすると一つ分かりにくくなることがあるという。それは男の乗る車を詳しく調べてみると、やはり偽造ナンバーと判明。車は盗難車だった。
警察:「なに黙っちゃって。黙っちゃって何?どれが自分の物でどれが人の物なんですか?荷物は全部人の物?」
ヤクザ:「トランクは一切俺の物じゃないよ。」
警察:「トランクだけ一回見せてよ。」
ヤクザ:「俺のじゃないんだから、見せれるわけないじゃん。」
警察:「なんで?自分が乗ってるんじゃない」
だが、車内だけは頑なに見せようとしない。隊員はただならぬ気配を感じていた。車内を廻ってのにらみ合いが40分も続いた。そして、
警察:「じゃあね、令状請求します。」
ヤクザ:「これ、何の為の令状なの?ちょっと待って」
警察:「00:40分、今から強制捜査の移行段階に入りますから。」
ヤクザ:「まて、まて、まて、待ってね。ちょっと待ってね。」
警察官は裁判所に車内の捜索ができる令状を取りに向かう。
令状が降りれば強制捜査を行える。その効力は男も充分知っている。コソコソとどこかへ電話を掛け始めたヤクザ。
ヤクザ:「もしもし?もしもし、すみませーん。あれ?何だよ・・・もしもしー・・・すみませーん」
しかし電話は繋がらない・・・追いつめられた男は別のところへ電話をかけ直し事情を説明している。電話の相手は一体誰なのか?15分ぐらいたった頃、そいつの正体が判明した。
ここで組員の兄貴分が登場。
ヤクザ:「おはようございます!」
兄貴分:「大丈夫か?何かあった?」
ヤクザ:「はい?」
現れたのは電話で報告を受けた兄貴分の男。何をしに来たのか?
兄貴分:「大丈夫か?」
ヤクザ:「大丈夫なんですけど、おまわりさんたちがムカつくから、それで意固地になって見せてないだけなんですよ。」
兄貴分:「(車内に)何かあるのか?」
ヤクザ:「何もないですよ」
兄貴分:「何かあるんだったら出しちゃったほうがいいぞ、どうせ、うん」
ヤクザ:「出しちゃえばいいんじゃねえかって言ったってそんな・・・いや令状来てから出しますよ。腹立ちますもん」
兄貴分:「いや今出した方がいい。自分の判断でやっちゃった方がいいよ」
ヤクザ:「好きにやらしてください」
兄貴分:「それはお前の勝手だけど」
ヤクザ:「はい」
助けを求めた兄貴分からまさかの言葉。そのうえ、
兄貴分:「この車すぐに番かけられる(職務質問される)の分ってんだろ」
ヤクザ:「それは分ってます」
兄貴分:「そんなの番かけられる(職務質問される)に決まってるじゃん」
ヤクザ:「はい・・・」
兄貴分から逆に説教までうけ、怒られる嵌めに。
兄貴分:「まあケンカしないでよ。おまわりさん。俺も輩じゃないし、挑発しないでよ。挑発するとまた皆おかしくなっちゃうんだから」
男を挑発しないでくれと警察に言いの残し、大人しく現場を後にする兄貴分。あろうことか、兄貴分は仲間を引き連れて戻ってきた。今度は何が目的なのか?すると突如、騒ぎ出した。そのどさくさに紛れて一人の男が車に近づく。
仲間:「お茶あげてもいいですか?」
せめてもの餞別というものか?それとも何か意図があるのか?次々と飲み物を差し入れる仲間たち。
兄貴分:「とりあえず面会行くから!」
ヤクザ(容疑者):「誰のですか?」
兄貴分:「パクられるか分らねえ。パクられねえかも、パクられたら面会行くし」
諦めろと言わんばかりの兄貴分。
警察:「令状到着」
ヤクザ:「格好つけなくたっていいよ。逃げねえから来い!この野郎!早くしろよ!やるならよ」
仲間を前にし男は再び威勢を張る。
警察:「はい一回、電話をもう切って」
ヤクザ:「うっせえ!何だよ。さわるんじゃねえ!この野郎!触るなよ」
ついに令状が男の前に!これで捜査の邪魔は出来ない。
警察:「今の時間から開始します。はいじゃあ捜索してください。」
必要なまでの男の抵抗もむなしく、令状により捜索開始。抵抗していた訳は一体?何を隠していたのか?
警察:「ありました。運転席裏の床上ね。」
こっそり隠されていたのは白いポーチ。
ヤクザ:「ああ、それさ、僕のじゃないよ。知らないよ本当に」
この場に及んで言い訳する男。ポーチの中からは吸引器と白い粉。そう覚醒剤だ!この男、薬物の常習者なのか?
警察:「ブツありました。」
またもや覚醒剤らしき物が出てきた。
警察:「あるある、結構ある。無茶苦茶ある。」
次に見つかったのは何袋にも小分けされた覚醒剤。個人で使用するには多すぎる量だ。携帯用の除菌シートの袋の中にも十数本の注射器が隠されていた。これはとんでもない事件に発展か?そしてトランクを開けるとそこに
警察:「箱で箱で、ポンプ(注射器)の箱」
業務用の大きな箱を発見。でるわでるわ、その数、数百本に及ぶ大量の注射器。個人で使用していたわけではなさそうだ。男は薬の売人に違いない。
警察:「ということで現行犯逮捕。覚醒剤の所持で現行犯逮捕、2:06分」
ヤクザ:「逃げねえつってんだろ。本当、邪魔くせえな。」
覚醒剤取締法違反、所持容疑で現行犯逮捕された。男は最後、仲間に一言、「じゃあね!」
なんとも虚しい一言・・・網にかかったら決して逃さないそれが隊員(警察)たちのもっとうだ。
警察がヤクザを捕まえる一部始終。
警察官も驚いた大捕り物。それは一本の無線から始まった。
警察「男性一名、薬物の逮捕歴、多数あり。応援車両、寄せて頂きたい。どうぞ」
現場は24時間営業のガソリンスタンド。奥へと進むと店の隅に警察官に囲まれた白いプリウスが止まっていた。続々と応援のパトカーが駆け付ける。暴力団組員の男は車内を見せる事を徹底拒否。警察官が懐中電灯で照らすと、「なんだよ、照らすんじゃねえ!この野郎!おい!照らすんじゃねえ!コラ!」と強気な態度のヤクザ。とてもエコカー(プリウス)には似合わない態度。
ヤクザ:「そんな大捕り物じゃねえんだから、逃げも隠れもしないから。」
警察:「何もなきゃすぐ終わりますから。」
ヤクザ:「何かあったらすぐ終わらないじゃん。」
警察:「何かあったら事情聞きますよ。何かあるんですか?」
ヤクザ:「何かあるんじゃないの?分んないけど」
警察:「あるの?何があると思うんですか?」
ヤクザ:「・・・・」
警察:「凶器でも入ってます?」
ヤクザ:「・・・・」
警察:「何か持ってちゃいけない物、持ってるかもしれないの?」
男は隊員の問いに急に黙り込む。しかし車内を覗きこむとすぐさま
ヤクザ:「そんな見なくていいっつんだよ。こういう風にやると誰でも意固地になるだろがよ。おい!」
異様なほど、車内を見られることを嫌がる。車内を見られるのを恐れているヤクザ。何かあるに違いない。その時、警察官が不審な物に気付く。男が乗る車の後方で不審な物を見つけた。なにやらナンバープレートがおかしい。なぜかペットボトルのキャップが取り付けてある。これはどういうことか?
警察:「〇○さん、後ろのナンバーさ、キャップ付いてるけどさ、ちょっと確認させてね、封印ね。見ますよ。」
ヤクザ:「何で見るの?」
警察:「ちょっと見せてよ。テンプラ(ナンバー)じゃない?」
※テンプラとは偽のナンバープレートのこと。元々ついていたナンバーを取り外し、偽のナンバーに取り換える。そうすると一つ分かりにくくなることがあるという。それは男の乗る車を詳しく調べてみると、やはり偽造ナンバーと判明。車は盗難車だった。
警察:「なに黙っちゃって。黙っちゃって何?どれが自分の物でどれが人の物なんですか?荷物は全部人の物?」
ヤクザ:「トランクは一切俺の物じゃないよ。」
警察:「トランクだけ一回見せてよ。」
ヤクザ:「俺のじゃないんだから、見せれるわけないじゃん。」
警察:「なんで?自分が乗ってるんじゃない」
だが、車内だけは頑なに見せようとしない。隊員はただならぬ気配を感じていた。車内を廻ってのにらみ合いが40分も続いた。そして、
警察:「じゃあね、令状請求します。」
ヤクザ:「これ、何の為の令状なの?ちょっと待って」
警察:「00:40分、今から強制捜査の移行段階に入りますから。」
ヤクザ:「まて、まて、まて、待ってね。ちょっと待ってね。」
警察官は裁判所に車内の捜索ができる令状を取りに向かう。
※令状請求
逮捕・拘留・捜索差押などの必要時、24時間いつでも裁判所へ申請が可能。
逮捕・拘留・捜索差押などの必要時、24時間いつでも裁判所へ申請が可能。
令状が降りれば強制捜査を行える。その効力は男も充分知っている。コソコソとどこかへ電話を掛け始めたヤクザ。
ヤクザ:「もしもし?もしもし、すみませーん。あれ?何だよ・・・もしもしー・・・すみませーん」
しかし電話は繋がらない・・・追いつめられた男は別のところへ電話をかけ直し事情を説明している。電話の相手は一体誰なのか?15分ぐらいたった頃、そいつの正体が判明した。
ここで組員の兄貴分が登場。
ヤクザ:「おはようございます!」
兄貴分:「大丈夫か?何かあった?」
ヤクザ:「はい?」
現れたのは電話で報告を受けた兄貴分の男。何をしに来たのか?
兄貴分:「大丈夫か?」
ヤクザ:「大丈夫なんですけど、おまわりさんたちがムカつくから、それで意固地になって見せてないだけなんですよ。」
兄貴分:「(車内に)何かあるのか?」
ヤクザ:「何もないですよ」
兄貴分:「何かあるんだったら出しちゃったほうがいいぞ、どうせ、うん」
ヤクザ:「出しちゃえばいいんじゃねえかって言ったってそんな・・・いや令状来てから出しますよ。腹立ちますもん」
兄貴分:「いや今出した方がいい。自分の判断でやっちゃった方がいいよ」
ヤクザ:「好きにやらしてください」
兄貴分:「それはお前の勝手だけど」
ヤクザ:「はい」
助けを求めた兄貴分からまさかの言葉。そのうえ、
兄貴分:「この車すぐに番かけられる(職務質問される)の分ってんだろ」
ヤクザ:「それは分ってます」
兄貴分:「そんなの番かけられる(職務質問される)に決まってるじゃん」
ヤクザ:「はい・・・」
兄貴分から逆に説教までうけ、怒られる嵌めに。
兄貴分:「まあケンカしないでよ。おまわりさん。俺も輩じゃないし、挑発しないでよ。挑発するとまた皆おかしくなっちゃうんだから」
男を挑発しないでくれと警察に言いの残し、大人しく現場を後にする兄貴分。あろうことか、兄貴分は仲間を引き連れて戻ってきた。今度は何が目的なのか?すると突如、騒ぎ出した。そのどさくさに紛れて一人の男が車に近づく。
仲間:「お茶あげてもいいですか?」
せめてもの餞別というものか?それとも何か意図があるのか?次々と飲み物を差し入れる仲間たち。
兄貴分:「とりあえず面会行くから!」
ヤクザ(容疑者):「誰のですか?」
兄貴分:「パクられるか分らねえ。パクられねえかも、パクられたら面会行くし」
諦めろと言わんばかりの兄貴分。
警察:「令状到着」
ヤクザ:「格好つけなくたっていいよ。逃げねえから来い!この野郎!早くしろよ!やるならよ」
仲間を前にし男は再び威勢を張る。
警察:「はい一回、電話をもう切って」
ヤクザ:「うっせえ!何だよ。さわるんじゃねえ!この野郎!触るなよ」
ついに令状が男の前に!これで捜査の邪魔は出来ない。
警察:「今の時間から開始します。はいじゃあ捜索してください。」
必要なまでの男の抵抗もむなしく、令状により捜索開始。抵抗していた訳は一体?何を隠していたのか?
警察:「ありました。運転席裏の床上ね。」
こっそり隠されていたのは白いポーチ。
ヤクザ:「ああ、それさ、僕のじゃないよ。知らないよ本当に」
この場に及んで言い訳する男。ポーチの中からは吸引器と白い粉。そう覚醒剤だ!この男、薬物の常習者なのか?
警察:「ブツありました。」
またもや覚醒剤らしき物が出てきた。
警察:「あるある、結構ある。無茶苦茶ある。」
次に見つかったのは何袋にも小分けされた覚醒剤。個人で使用するには多すぎる量だ。携帯用の除菌シートの袋の中にも十数本の注射器が隠されていた。これはとんでもない事件に発展か?そしてトランクを開けるとそこに
警察:「箱で箱で、ポンプ(注射器)の箱」
業務用の大きな箱を発見。でるわでるわ、その数、数百本に及ぶ大量の注射器。個人で使用していたわけではなさそうだ。男は薬の売人に違いない。
警察:「ということで現行犯逮捕。覚醒剤の所持で現行犯逮捕、2:06分」
ヤクザ:「逃げねえつってんだろ。本当、邪魔くせえな。」
覚醒剤取締法違反、所持容疑で現行犯逮捕された。男は最後、仲間に一言、「じゃあね!」
なんとも虚しい一言・・・網にかかったら決して逃さないそれが隊員(警察)たちのもっとうだ。
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