2018年6月5日火曜日

指定暴力団「共政会」トップら4人に使用者責任認定 計約1800万円の支払いを命じる

暴力団トップに賠償命令=みかじめ料、使用者責任認定―広島地裁

2018/5/30(水) 10:51配信



指定暴力団共政会傘下の組員らから脅迫され、みかじめ料を支払わされたなどとして、広島市の風俗店経営者らが、共政会の守屋輯総裁(75)ら4人に計約2240万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、広島地裁であった。

小西洋裁判長は総裁の使用者責任を認定し、4人に計約1800万円の支払いを命じた。

同裁判長は、みかじめ料の要求や脅迫行為に関与した組員らの不法行為を認定。守屋総裁について、「共政会と傘下組織に属する構成員を、暴力団の威力を利用した資金獲得活動に従事させていた」と指摘した。

判決によると、組員らは2012年12月ごろから電話で経営者らにみかじめ料の支払いを要求。経営者らが応じなかったところ、従業員を送迎する車両のフロントガラスを金属バットのような棒でたたき割るなど脅迫行為が続いた。組員らは13年1月31日から7月30日の間、6回にわたり、計60万円を脅し取った。

判決は、経営者らの精神的苦痛への慰謝料や、風俗店の事務所移転費用などの賠償も命じた。

判決後、広島市で記者会見した原告側代理人の弁護士は「(脅迫行為があった当時)収監中だった守屋総裁の使用者責任を認めたことは大きな意義がある」と評価。「裁判所が暴力団の行為に厳しい態度を示したことで、抑止的な効果が働くのではないか」と期待した。

みかじめ料徴収をめぐっては、17年3月に名古屋地裁で、指定暴力団山口組の篠田建市(通称・司忍)組長らに賠償を命じる判決が出ている。

参照元 : 時事通信

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