2024年8月26日月曜日

経営者に正月飾りを購入するよう要求!指定暴力団六代目山口組傘下組織の無職の組長(58)に再発防止命令

暴力団組長「すみません」…クリーニング店や飲食店に“用心棒代”を要求していた 山口組の傘下組織、やめるよう公安が命令 求めていたのは1万円…「もうしません」 

2024/8/24(土)13:41

埼玉県加須市内の複数の飲食店などに用心棒料を要求したとして、県公安委員会は23日までに、加須市鴻茎の指定暴力団六代目山口組傘下組織の無職の組長(58)に暴力団対策法に基づく再発防止命令を出した。

県警組織犯罪対策(組対)1課によると、組長は昨年12月下旬ごろ、加須市内のクリーニング店や飲食店の経営者に正月飾りを購入するよう求め、代金として約1万円を要求した。

加須署長が今年5月28日、中止命令を発出。県公安委員会は今後も同様の行為を繰り返す恐れがあるとして、再発防止命令を出した。組長は事実を認め「すみません。もうしません」と話しているという。

参照元 : 埼玉新聞


他にも、ダルマ購入を要求した例も👇

組長の男、だるま購入を要求…年末は正月飾り購入を要求 鴻巣の飲食店に 組長らにみかじめ料再発防止命令

2019/11/29/00:00


複数の飲食店などにみかじめ料を要求したとして、県公安委員会は28日、指定暴力団山口組傘下組織組長で無職の男(65)=鴻巣市=と、同組員で建設作業員の男(53)=加須市=に再発防止命令を出した。

県警捜査4課によると、組長の男は昨年2月下旬、鴻巣市の飲食店長男性にだるまの購入を要求し、鴻巣署長から中止命令を受けた。同年12月下旬には、同市の別の飲食店長男性に正月飾りの購入を要求したため、再発防止命令を受けた。組員の男は加須市で同様の行為をしていた。

店長らはいずれも現金6千円~1万2千円を支払っていた。

参照元 : 埼玉新聞


正月飾りは暴力団の独占利権 Xマスツリーや熊手もシノギに

2021.01.02 07:00


正月は、一般人にもヤクザにも等しくやってくる。ただ、ヤクザにとっての正月は重要なシノギ(資金獲得の手段)でもあるのだという。暴力団取材に精通するジャーナリスト、鈴木智彦氏(フリーライター)と溝口敦氏(ノンフィクション作家)が、ヤクザの正月について徹底解説する。

溝口:ヤクザにとって正月はシノギの機会でもあります。一番大きいのは正月飾り。門松なんかを飲食店や一般人に買わせるわけです。

鈴木:10月に渋谷で正月飾りを「みかじめ料」代わりに売りつけたとして稲川会系組員が逮捕されたし、2019年は北海道のススキノで、警察が暴力団から買わないようにと先にしめ縄を飲食店に配っていました。あまり指摘されることがないけど、正月飾りは暴力団の独占利権ですからね。

溝口:クリスマスツリーも実はそうです。クラブや飲食店に飾っているツリーは、暴力団が絡んでいることが多い。 鈴木:別に強制的に買わせているわけでなくても、付き合いもあるし、揉めたら面倒臭いというので買ってしまう。

溝口:縁起物だからってのもあります。11月の酉の市で売っている熊手もそうですね。かつて新宿の神社で熊手を売っていたヤクザは、テキ屋としては姉ヶ崎会(テキ屋系暴力団)に所属していて、そのほかに博徒として後藤組(山口組系)にも入っていた。熊手を売るのには姉ヶ崎会の名前を使い、そのほかのシノギでは後藤組の名に頼っていたみたいです。テキ屋系は真面目に出店をやるけど、暴力的な行動はあまりしないから。

鈴木:珍しいケースではありますが。

溝口:面白いのは、同じ暴力団でもテキ屋系と博徒系では、拝む神様が違うんです。祭壇に博徒系が天照皇大神と春日大明神、そして八幡大菩薩を掲げるのに対して、テキ屋系は天照皇大神、今上天皇、もう一つ神農黄帝という農業などの神様を掲げる。だから博徒系からはテキ屋は「神農さん」と呼ばれたりする。

鈴木:テキ屋系としては極東会(新宿に拠点を置く暴力団)なんかが有名です。酉の市の出店の前に「極東」って書かれたデカい提灯をぶら下げて熊手を売ってましたから。

溝口:そもそも祭りを仕切るのはテキ屋、つまりヤクザです。初詣をはじめ、お祭りというのはほとんどが神社の境内で行なわれるものだけど、境内の敷地の地割りは伝統的にテキ屋が担ってきた。

鈴木:「あなたはここに店を出していいよ」、とショバ割りをする権利ですね。場所によって売り上げが全然違いますから。

溝口:一番利益率がいいのが“粉もの”。小麦粉を使った焼きそばやお好み焼きの類いです。 

鈴木:あと、綿菓子はめちゃくちゃ売れるうえに材料は砂糖代だけだから、“親分ネタ”、つまり組長しかやれないと言われていました。本当に組長が作るわけじゃないけれど。

溝口:テキ屋は博徒と並ぶ伝統的なヤクザなんだけど、今は暴排条例で神社の境内からテキ屋が外されつつあるし、コロナでそもそも初詣に出店が出ることもないでしょう。

鈴木:最近は写真を撮りに行くと、暴力団系列のテキ屋は顔を隠しますからね。警察にバレるから撮らないでくれと。

【プロフィール】 溝口敦(みぞぐち・あつし)/ノンフィクション作家。1942年、東京生まれ。早稲田大学政経学部卒業。『食肉の帝王』で2004年に講談社ノンフィクション賞を受賞。主な著書に『暴力団』『山口組三国志 織田絆誠という男』など。




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