2018年5月26日土曜日

歌舞伎町の路上で乱闘 指定暴力団住吉会傘下の2次団体と3次団体の組員5人逮捕 関東連合元メンバーを吸収する形で勢力拡大

歌舞伎町乱闘 組員5人逮捕 暴力行為法違反疑い 住吉会系団体の勢力争いか

2018/5/24(木) 7:55配信

■「関東連合」OB流入、豊富な資金源

■3次団体肥大…揺らぐ均衡

東京都新宿区歌舞伎町の路上で暴力団組員同士が乱闘する事件があり、警視庁組織犯罪対策特別捜査隊が23日、暴力行為法違反の疑いで、指定暴力団住吉会傘下の2次団体と3次団体の30~40代の組員5人を逮捕したことが、関係者への取材で分かった。3次団体が準暴力団「関東連合」(解散)の元メンバーを吸収する形で勢力を拡大する中、2次団体との間でトラブルが多発するようになったとされ、警視庁は両組の対立を背景にして乱闘に発展したとみて経緯を詳しく調べる。

関係者によると、逮捕容疑は平成29年2月、歌舞伎町の商業施設前の路上でトラブルになり、殴り合うなどしたとしている。複数の負傷者が出ており、組特隊はほかにも乱闘に関わった組員がいるとみて捜査している。

2次団体と3次団体の両組は歌舞伎町などを縄張りにしており、近年はシノギ(資金獲得活動)をめぐって日ごろからトラブルを繰り返しているという。

東京・歌舞伎町の乱闘事件は同じ住吉会系の2次団体の組と、3次団体の組の対立の中で勃発した。組織の均衡を揺るがす3次団体の組の急成長の原動力となっているのは、数々の著名事件でその名が登場した準暴力団「関東連合」の出身者の流入だ。治安悪化への懸念が高まっており、警視庁は集中的な取り締まりを行うなど対策を急ぐ。

警察庁は準暴力団について、暴力団と同程度の明確な組織性はないものの、構成メンバーが集団で常習的に暴力的な不法行為を行うグループと定義している。関係者によると、3次団体の組は乱闘事件が発生する以前から、他団体との衝突を繰り返していた。今回、トラブルとなった2次団体の組は上部団体に当たるが、「3次団体の組が勢いに乗り、組員同士のいさかいが絶えなかった」(暴力団関係者)という。

関東連合は都内を縄張りにしていた暴走族で、元メンバーらが会社経営、金融商品・不動産取引などで多額の収益を上げていた。平成22年11月に歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが暴行された事件や、24年9月の東京・六本木のクラブ襲撃事件に元メンバーらが関与したことで世間を騒がせた。

3次団体の組に入った同連合の元メンバーは飲食店経営など“表”のビジネスに加え、振り込め詐欺などでも力を発揮し莫大(ばくだい)な収益を上げ、同組の勢力拡大を後押ししているという。

警視庁は今年から同組の台頭による抗争の勃発などを警戒し、同組関係者を相次いで摘発。今年3月には会社役員の男性から現金100万円などを脅し取った恐喝容疑で同組員の男(39)を逮捕しており、男は関東連合の元幹部で、AV(アダルトビデオ)監督として活動していた。

警視庁は組員に転身した元メンバーが、表社会で活動する他の元メンバーらと構築したネットワークを生かして豊富な資金を得ている疑いもあるとみて、警戒を強めている。

参照元 : 産経新聞

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