2017年5月2日火曜日

たばこ値上げで暴力団が大喜び!ヤクザが密輸する海賊版コピータバコの需要が増加

タバコ値上げに“裏社会”が歓喜!? 北朝鮮謹製の海賊版「コピータバコ」需要が激増中!

2017.03.08 水



タバコの値上げが裏社会を喜ばせているようだ。日本たばこ産業(JT)が4月から「わかば」「エコー」など紙巻きたばこ6銘柄の値上げを発表。1箱あたり30円値上げするというが、この流れで暴力団が密輸する海賊版のコピータバコへの需要が増しているというのだ。

「度重なる値上げで、北朝鮮製のコピータバコの密輸入が増えて、日本の暴力団の有力なシノギになりつつあります」

そう話すのは、暴力団事情に詳しいフリーライター。2月下旬、中国に滞在する脱北者を取材した際、北朝鮮で日本向けのコピータバコの生産量が増えているといった情報をキャッチしたのだという。

「そこで日本のヤクザ側にも話を聞いたんですが、コピータバコは仕入れ値が1箱40円程度で、日本の正規品の半値で売ってもボロ儲けだそうです。これまではタバコ代を浮かしたいヤクザ、アウトローの間で出回っていた程度だったのが、もう少し広い範囲で流通し始めているというんです。『ひと箱1,000円になったら500円で売れる』と、ヤクザはさらなる値上げを期待しているほど」(同フリーライター)

そもそもコピータバコという存在、一般には知られていないが、もとは北朝鮮産のタバコの味が不評だったことや、日本製タバコを吸うことがステータスになることなどから、コピー品が北朝鮮国内で広まっていたものだという。

「実際、過去、海上保安庁が引き上げた北朝鮮の船から、セブンスターなど日本のコピータバコが数箱見つかったこともあると聞きます。あくまで北の国内で使われていたものに日本の暴力団が目を付けたかたち。ただ、味は本物より落ちるそうです」(同)

北朝鮮では近年、外貨を稼ぐ手段が少なくなっているため、覚せい剤など麻薬の製造だけでなく、各種模造品の生産にも力を入れているという話だ。一説には先頃マレーシアで暗殺された金正男(キム・ジョンナム)氏も、過去にコピータバコの裏取引に関与していたことがあるといわれる。

裏社会に詳しい作家の影野臣直氏も「罪に問われるリスクが小さいから、急速に供給が広がっている」と、コピータバコの量産を把握している。

「覚せい剤の密輸は日本と海外、どちらで捕まっても重罪。特に海外では死刑判決を受けることもあります。でも、コピータバコなら海外でも死刑はあり得ないので、日本の暴力団も密輸に積極的になったんです。主に大型の浮き袋やタイヤなどに詰めたタバコを深夜、海に浮かせて取引する“瀬取り”という手法が主流。私も大阪で、北朝鮮製のマイルドセブンが売られているのを見たことがあります」(影野氏)

マイルドセブンは2013年からメビウスの名称にリニューアルされたが、コピー品は旧パッケージのマイルドセブンのままで、一見してコピー品と気付かず、物珍らしさで買う者もいるという。

日本では20年の東京オリンピックに向けて飲食店などが対象の禁煙法案が出され、喫煙者自体が減少傾向だが、それでも日本のタバコ需要は一定の高さは保っており、韓国では昨年のタバコ輸出額が過去最高を記録した中、輸出先は日本がアラブに次ぐ2位の14%。実のところJT自体も営業利益が上向きで、これは日本製タバコの輸出を中心とした海外事業の成果だ。しかし、「同じように闇社会も海外マーケットに目をつけている」と前出フリーライター。

「すでにオーストラリア市場が闇タバコのお得意様状態。禁煙政策によるタバコ増税で、日本では400円台半ばのタバコ(20本)が2,000円もして、20年には3,200円になる予定です。現地ではフィリップモリスなど大手メーカーの模造品がすでに出回っていて、仕事減に悩む国内のタバコ農家までがこれに協力するようになって、むしろコピー品の質が上がっている始末」(同)

これにならえば、日本も価格高騰でコピータバコの需要が増え、JTが値上げすればするほど、ヤクザが儲かる方向へと進むというわけだ。金正男暗殺やミサイル発射でますます国際社会から冷たい視線が注がれる北朝鮮だが、日本の暴力団が手引きする流れがあれば、裏社会での流通ルートが途絶えることはなさそうだ。

(文=佐渡和一/NEWSIDER Tokyo)

参照元 : 日刊サイゾー


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