2015年11月25日水曜日

工業地帯・川崎市が生んだ不良ヒップホップグループ 「BAD HOP」

MADE IN KAWASAKI 工業地帯が生んだヒップホップクルー BAD HOP



住みたい街ランキングにも入り、最近では「ムサコマダム」なんて言葉も使われるように­なった川崎市中原区武蔵小杉。川崎市のちょうど真ん中辺りに位置しており、現在では高­級高層マンションや商業施設、ホテルなどが次々と建設され、一躍「オシャレな街」とし­て広く認知されている。

しかし同じ川崎市でも、最も東に位置している川崎区になると様相は大きく変わる。沿岸­は京浜工業地帯に属し、現在も埋め立て地の造成が進む。大規模な石油コンビナートや、­製鉄所などの工場が多数存在しており、お世辞にも環境が良い場所とは言えない。



そんな川崎区の工業地帯に存在するのが池上町。戦後、労働者として集められた在日韓国­・朝鮮人が不法占拠したまま形成したコリアンタウンを擁し、「日本で一番空気が悪い場­所」と称され、産業道路と貨物線路に囲まれた陸の孤島のような町である。



ここ池上町をホームタウンとしているのがBAD HOP。「高校生ラップ選手権」でもお馴染みの双子ラッパー2WINのT-PABLO­WとYZERR、そしてTIJI JOJO、BARK、VINGO、DJ KENTA、YELLOW PATO、G-K.I.D.、BENJAZZY、AKDOW、2WINの兄であるMA­SAらが所属する二十歳前後のヒップホップクルーだ。決して恵まれているとは言えない­家庭環境、そして毎日の生活の中から、彼らはどんな日々を過ごしてきたのだろう。何を­掴んだのだろう。



「自分らの過去は普通じゃない。何かに怯えて毎日を生活してきた。でも音楽で、ラップ­で、自分らは変わることができた」

川崎の町でBAD HOP(イレギュラーバウンド)したボールは、いつまでも止まることなく転がり続ける­。

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