2015年6月17日水曜日

配下の組員から集めた上納金を隠し、所得税およそ8800万円を脱税したとして工藤会トップ再逮捕

所得税約8800万円を脱税の疑い 工藤会トップ再逮捕

2015年6月16日11:37



配下の組員から集めた上納金を隠し、所得税およそ8800万円を脱税したとして、福岡県警は、特定危険指定暴力団、工藤会のトップを再逮捕しました。

逮捕されたのは、福岡県北九州市に本部を置く工藤会総裁の野村悟容疑者(68)です。

野村容疑者は、配下の組員から集めた上納金のうち、およそ2億3000万円を隠し、所得税8800万円を脱税した疑いが持たれています。

「福岡地方検察庁、福岡国税局と連携の上、暴力団組織の根幹である上納金の仕組みを解明し、工藤会壊滅に向けたさらなる一歩としてまいります」(福岡県警、吉田尚正本部長)

暴力団の上納金を所得とみなし脱税容疑で立件するのは、全国で初めてで、組織の資金を管理していた幹部3人も逮捕されました。

これまでの捜査で警察は、野村容疑者の親族名義の口座などに数億円が送金されていることを確認し、個人所得にあたると判断したということです。警察は、上納金のほとんどは組織の犯罪収益だったとみて調べています。

野村容疑者は、一般市民を狙った射殺事件や殺人未遂事件でも逮捕・起訴されていて、これが4度目の逮捕となります。

参照元 : TBSニュース


工藤会:脱税容疑逮捕 「暴力団マネー」解明へ 潤沢資金、武器購入 駐車場経営で高収益

2015年06月16日 西部夕刊

22億円もの資産をどうやって作ったのか−−。福岡県警特別捜査本部が16日、特定危険指定暴力団「工藤会」(本部・北九州市)トップで総裁の野村悟容疑者(68)を所得税法違反(脱税)容疑で再逮捕した。野村容疑者は北九州市で駐車場を経営するなど不動産ビジネスも手掛ける。工藤会はこうした潤沢な資金でロケット弾発射装置や自動小銃など、他の暴力団では考えられない「武器」を調達してきた。警察、検察、国税当局が一体となった「暴力団マネー」の解明が始まった。

昨年9月の最初の頂上作戦。野村容疑者は自身の職業を「駐車場経営」と名乗った。

捜査関係者によると、野村容疑者が所有しているのは、JR小倉駅から南へ徒歩10分ほどの北九州市小倉北区紺屋町と古船場町にまたがる土地計1445平方メートル。飲食店街の中心部に位置する。

土地の登記簿によると、野村容疑者は1986年に紺屋町の土地2筆を競売で落札。その後、91年と2003〜08年に隣接する土地計12筆を購入した。売買価格は不明だが、福岡県が昨年9月に公表した基準地価で計算すると、計約1億8000万円となる。

周辺住民は当初、転売目的とみていたが、購入の真の目的は不明で、工藤会系2次団体の組事務所やコインパーキングとして利用している。近くの不動産経営者は「駐車場だけでも月100万円以上の売り上げが見込める」と推測する。

暴力団の不動産取引を巡っては、各都道府県で暴力団排除条例が制定され、組員による取引が難しくなっている。野村容疑者が土地購入したのは条例制定(10年)前で、土地取得そのものには違法性がない。ただ、町内会関係者は「多くの人が暴力団関係の駐車場と知らずに利用料を払っている。町内会で先に土地を買い取ろうという動きもあったが、議論がまとまる前に買い占められた。トラブルは起こっていないが、組長が土地を持っていると街のイメージが悪くなる。出ていってほしい」と話す。

捜査関係者によると、野村容疑者は関連会社などの名義で他に複数の不動産を所有している。小倉北区熊谷には、約4500平方メートルの土地を持ち、01〜02年、延べ床面積が約600平方メートルに及ぶ自宅と事務所などを建築した。多額の購入資金の出所は不明だ。

工藤会を巡っては、12年6月に元同会系組員が管理する北九州市戸畑区の倉庫で、ロシア製の携帯式対戦車用ロケット弾発射装置「RPG26」(長さ約70センチ、直径7センチ)などが押収された。11年6月には福岡市西区の関係先で、マシンガンや自動小銃なども見つかっている。捜査当局は実態解明を進める。

◇「壊滅への一歩に」 県警本部長、会見で意義強調

「暴力団組織の根幹の上納金システムを解明し、壊滅へのさらなる一歩にしたい」。福岡県警の吉田尚正(なおまさ)本部長は16日、北九州市で記者会見し意義を強調した。

会見は歯科医師襲撃事件(昨年)で野村悟容疑者らを再逮捕した先月に続き2回目。厳しい表情で「上納金は暴力団の資金獲得を支える基盤で、犯罪の動機にもなる反社会的システム。年間億単位に上るとみており、多くは事業者の皆様の大切な金が流れたもの」と指摘した。その上で「工藤会と関係を続けなければならなかった事業者の皆さん。勇気を持って決別するチャンスです。今、断ち切らなければ二度とチャンスは回ってこない」と呼びかけた。

記者会見には、捜査の中心となっている北九州地区暴力団犯罪捜査課の尾上(おのうえ)芳信課長も同席。尾上課長は「暴力団は(組織の)『代紋』で暴力的行為をして稼ぎ、野村容疑者に上納する。このシステムを止められれば、工藤会という組織の存立は意味を成さなくなる。日本全国の暴力団に与える影響も大きいと考える」と話した。

参照元 : 毎日新聞


再逮捕の工藤会トップ「何で脱税になるのか」

2015年6月16日 20時41分



北九州市の特定危険指定暴力団・工藤会が傘下の暴力団員から集めた上納金の一部はトップの個人所得に当たり、およそ8800万円を脱税したとして、警察は工藤会のトップを所得税法違反の疑いで再逮捕しました。面会した弁護士によりますと、工藤会のトップは「何で脱税になるのか」と話したということです。

再逮捕されたのは、工藤会のトップで総裁の野村悟容疑者(68)で、工藤会の幹部、山中政吉容疑者(64)ら3人が新たに逮捕されました。警察は北九州市小倉北区にある野村容疑者の自宅などを捜索しました。

警察などの調べによりますと、野村容疑者は、工藤会がおととしまでの4年間に傘下の暴力団員から集めた上納金のうち2億2000万円余りについて、実際には個人の所得だったのに申告せずに隠し、およそ8800万円を脱税したとして所得税法違反の疑いがもたれています。また、山中容疑者ら3人は上納金を管理する立場だったということです。

警察などは、2億2000万円余りが野村容疑者の親族名義の口座などに送金され私的に使われていた疑いが強まったことなどから個人の所得にあたると判断したということです。

警察は逮捕した4人の認否について明らかにしていませんが、面会した弁護士によりますと、野村容疑者は「何で脱税になるのか」と話し、今後の調べに対し、黙秘する意向を示したということです。警察は17日以降も関係先の捜索を続け、裏付けを進める方針です。警察によりますと、暴力団の上納金を巡る脱税事件の摘発は全国で初めてだということです。

上納金にねらい絞った捜査
暴力団の主要な活動資金の「上納金」にねらいを絞り、脱税での摘発という初めての手法を用いた今回の捜査。資金の性質上課税が難しいとされてきた税務面のハードルを乗り越えて工藤会トップの逮捕につなげました。

暴力団が組織内にため込んだ資金は、違法薬物の取り引きやヤミ金融の利息など犯罪による収益と認定されれば、法律に基づいて全額を没収することができます。しかし警察が捜査の過程でまとまった資金が見つかっても、犯罪で得た金かどうか判断するのは難しく、すべてのケースで没収できるわけではありません。

このため警察は、犯罪収益が含まれている疑いが強い資金については国税当局に通報し、一部だけでも課税処分で徴収するよう求め暴力団の弱体化を図ってきました。ところが組織を維持するために配下の暴力団員から集める「上納金」だけは、これまで課税が難しいとされてきました。これは税務上、暴力団は多くの場合、PTAや町内会などと同じ任意の団体とみなされるからで、上納金はその会費と同じように組織の運営に使われている限りは課税の対象にできないのです。

こうした税務面でのハードルを乗り越えるため、警察は国税当局と連携して上納金が何に使われたのか徹底して調べました。特定の人物が上納金で飲食を繰り返したり、自分の家を購入したりするなど私的に使ったことが裏付けられれば、個人の所得として税務申告の義務が生じると考えたからです。

そして野村容疑者が親族などの名義の口座に上納金の一部を送金したことを突き止め、私的に使った疑いが強まったとして脱税での摘発につなげたのです。

元国税査察官「暴力団全体への警告に」
東京国税局の元査察官で、長年脱税事件の摘発にあたってきた安藤智之税理士は、今回の事件について「国税当局と警察が連携して知恵を搾り出し、税務調査でも困難を極め実態がわかりづらい部分にメスを入れたことは大きな意義がある。また、今回の方法をほかの暴力団にも活かせば、暴力団全体に対する警告になるのではないか」と話しています。

参照元 : NHKニュース


福岡県警は徹底的に工藤会を潰しにかかっているようだ。上納金だけでも凄い額ですね。殺人罪の次は脱税ですか。すべて合わせると懲役何年になるのだろうか?工藤会トップは、かなりの間、刑務所から出られないようだ。




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