2018年6月28日木曜日

ナマコを大量に密漁した疑いで暴力団員ら16人逮捕

石狩沖ナマコ大量密漁 札幌と石狩に道具隠すための倉庫も 倉庫拠点に5月ほぼ毎日密漁か

2018/6/27(水) 16:24配信

石狩沖でナマコを大量に密漁した疑いで暴力団員ら16人が逮捕された事件で、グループが、札幌と石狩に密漁の道具を隠すための倉庫を持っていたことが分かりました。

石狩沖のナマコの密漁事件では暴力団員ら16人が逮捕されていますが、このうち27日送検された自称・無職の木村和樹容疑者は「なんで逮捕されたのか分からない」と容疑を否認しています。

一方、グループが、密漁に使っていた道具などを隠すための倉庫を、札幌と石狩に持っていたことが新たに分かりました。警察は、この倉庫を拠点に5月のほぼ毎日、密漁を繰り返していたとみて裏付けを進めています。

一方、稚内沖で密漁したとして無職の男ら10人が逮捕された事件で、警察は札幌市白石区の暴力団事務所を家宅捜索しました。警察は背後に暴力団組織が深く関わっているとみて密漁グループとの関係を調べています。

参照元 : HBCニュース
















「覚せい剤と並ぶ重要なシノギ」ナマコの密漁に暴力団が執着する理由

2018/6/26(火) 7:00配信



夜の闇を縫って「黒いダイヤ」を掠め取った高速船を、海上保安庁の巡視艇が追い回す――。いま、日本の海で繰り広げられている光景だ。

黒いダイヤといっても宝石ではない。黒光りするナマコだ。水産庁は12日、ナマコ漁に漁獲証明制度の導入を検討していることを自民党の関係部会で明らかにした。全国紙社会部記者が解説する。

「漁獲証明制度は世界的に乱獲が問題になっているクロマグロでも導入されており、各漁協から原産地証明書を得ないと税関が輸出を認めません。ナマコは漁協を通さない加工業者との相対取引が多く、密漁を誘発してきました。その仕組みを根本的に変えるわけです。過去の乱獲で数が減ったりサイズが小さくなったりもしており、管理が急務となっています」

日本人には酢の物ぐらいしか縁のないナマコだが、水産物としての輸出額はホタテ、真珠に次いで3位の200億円。輸出先のほとんどは中華圏だ。中華料理では乾燥ナマコを重宝しており、“爆買い”の対象となって価格は高騰。現在は生ナマコがキロ数千円、加工ナマコがキロ数万円で取引されている。

「国内の密漁事件の大半は個人によるものですが、ナマコだけは別。完全な組織犯罪です。専用の違法器具で夜半に組織的に密漁し、海保の巡視艇より速い高速船で逃げ切ります。密漁の稼ぎでできた『ナマコ御殿』はそこかしこにある。密漁を仕切っているのは暴力団。5月には山口組系組員が北海道で450キロを密漁して逮捕。青森では約60トンを密漁した山口組系組長が昨年、責任を民事裁判で問われ、1億円の賠償を命ぜられています」(同前)

密漁に拍車をかけるのが現行の法制度だ。密漁行為の摘発は現行犯が原則。各自治体の規則では、密漁ナマコの所持は最高でも6カ月の懲役、10万円の罰金が相場で、歯止めになる罰則ではない。

密漁に詳しい暴力団関係者は「ナマコの密漁は覚醒剤などと並び重要なシノギ(資金源)のひとつ。見つかってもナマコを海に放り投げれば所持の証拠すらないし、海保の船はノロいからそもそも追いつけない。しかも逮捕されても大した罪じゃない」とその旨味を述べ立てる。

新制度で一網打尽、となるか。

参照元 : 週刊文春



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