2017年6月16日金曜日

暴力団の「状」が立件対象になるというのもこれまた「異例」

“絶縁状”を入手 神戸山口組組長逮捕で新展開 6代目山口組との京都戦争

2017/6/16(金) 12:02配信



まわりを大勢の警官が取り囲む厳戒態勢の中、京都ナンバーのワンボックスカーがゆっくり兵庫県警葺合署から出てきた。

車に乗っているのは、指定暴力団神戸山口組のトップ、井上邦雄組長だった。

携帯電話の詐欺容疑で6月6日、兵庫県警に逮捕された井上組長。その際、本誌で京都府警も2つの「山」で立件を狙っていると指摘した。まさにその一つ、今年1月に勃発した指定暴力団、会津小鉄会の分裂騒動で、神戸山口組が乗り込み、組員らに暴行を加えた暴力行為等処罰法違反(集団暴行)などの疑いで16日、再逮捕された。

7代目会長の座を巡って紛糾した会津小鉄会を舞台に起こった京都戦争。馬場美次前会長とその後継の金子利典氏を推した神戸山口組、前会長に"クーデター"を起こした原田昇元若頭を6代目山口組が支援し、分裂した山口組の代理戦争でもあった。原田元若頭側が会津小鉄会本部を占拠。馬場前会長ら側が神戸山口組に応援を要請し、乱闘になりけが人が出た。

「井上組長の指令で神戸山口組の組員が大量に駆け付け、原田元若頭側の組員に暴行、ケガをさせたので被害届をとった。もう実行部隊に加わった神戸山口組のメンバーの一部はすでに逮捕。大トリが井上組長や」(捜査関係者)

暴力団の抗争事件で、暴行を受けたと暴力団が被害届を出す異例の展開。数日前、京都府警の実況見分に立ち会うため、会津小鉄会本部に幹部らが続々とやってきたという。だが、事件はこれで終わらないという。6代目山口組の関係者の立件も視野に入れているという。

会津小鉄会分裂騒動の際、馬場前会長が引退するという「状」があちこち流された。だが、馬場前会長は引退を否定し、原田元若頭側が捏造したものと主張し、原田氏を絶縁したという。

「簡単に言うと私文書偽造や。暴力団といえど、勝手に文書を作ったらあかん。それで原田氏側や6代目山口組関係者の立件もあり得る」(捜査関係者)

暴力団の「状」が立件対象になるというのもこれまた「異例」である。(ジャーナリスト・今西憲之)

参照元 : Dot.



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