地下の隠れ家に長年潜伏、伊マフィアの幹部2人逮捕
2016.01.31 Sun posted at 15:17 JST
(CNN) イタリアの警察は31日までに、指名手配され同国南部カラブリア州の地下の隠れ家に長年潜んでいた同州などを根城にする集団犯罪組織「ヌドランゲタ」の幹部2人を逮捕したと発表した。
同国のANSA通信によると、捕まったのはジュゼッペ・フェラーロ容疑者(47)とジュゼッペ・クレア容疑者(37)。フェラーロ容疑者は数十年前に殺人とマフィア組織への関与の罪で有罪判決を受けていたが、1998年以降、逃亡していた。クレア容疑者はマフィアとの付き合いで有罪となったが、追跡をかわす生活を9年間続けていた。
隠れ家の捜索でライフル、短銃や機関銃など多数の武器を押収した。イタリア警察が公開した映像では隠れ家は山中にあったとみられる。同国のアンジェリーノ・アルファーノ内相は「国家と国民にとって正義が勝利する新たな偉大な1日となった」と歓迎した。
マフィアの中でもその凶悪ぶりで悪名高いヌドランゲタの勢力は世界各地に及ぶとされ、イタリア当局は2年前に中南米諸国やカナダ、米国で麻薬密輸に加担していると報告していた。米連邦捜査局(FBI)によると、同組織は1860年代に発足し、誘拐、汚職、麻薬密輸、賭博や殺人などの犯罪に手を染めている。米国内での構成員数はニューヨークやフロリダ州中心に100~200人とされる。
参照元 : CNN.CO.JP
マフィア幹部2人を山中で逮捕、イタリア 10年以上逃亡
2016年1月30日(土)15時49分配信
【AFP=時事】イタリア捜査当局のマフィア対策班は29日、10年以上にわたって逃亡生活を続けていたマフィアの幹部2人を逮捕したと明らかにした。南部の山中にある隠れ家で「獣のように暮らしている」ところを発見したという。
逮捕されたのは、ジュゼッペ・フェラーロ(Giuseppe Ferraro)容疑者(47)とジュゼッペ・クレア(Giuseppe Crea)容疑者(37)。最大規模の勢力と極めて高い資金力を持つ犯罪組織「ヌドランゲタ(Ndrangheta)」の幹部で、警察当局がAFPに語ったところによると、共にイタリアの最重要指名手配犯のリストに含まれていたという。
フェラーロ容疑者は、数件の残虐な殺人罪で本人不在のまま有罪判決を受けたが、18年にわたって逃亡。一方のクレア容疑者は、マフィアとの交際と恐喝容疑で指名手配を受けたが、10年前に姿を消していた。敵対する相手の10代の息子を2009年に射殺した疑いもあるという。
担当検事は記者会見で、南部のレッジョ・カラブリア(Reggio Calabria)県マローパティ(Maropati)付近の山中にあった隠れ家について、「うっそうとした茂みや木々に隠れたコンクリートの倉庫」と説明。2人は「社会から隔絶された、獣のような生活を送っていた」が、必要に応じてマフィア絡みの問題を裁けるよう裏組織との接触を続けていたと述べた。
警察は1年前から付近で張り込みを続け、2人が就寝中に隠れ家を急襲。自動小銃1丁をはじめ、壁に掛けられていたライフルや拳銃を押収したという。【翻訳編集】AFPBB News
参照元 : AFPBB News
ンドランゲタ ('Ndrangheta) は、イタリアの犯罪組織マフィアのうちカラブリア州(特にレッジョ・ディ・カラブリア)を拠点にしているものである。 約150団体(約5,200人)を擁する[1]、コーサ・ノストラ、カモッラ、サクラ・コローナ・ウニータ(イタリア語版)と並ぶイタリア4大マフィアの一つ。
恐喝や麻薬取引、武器密輸だけでなく、放射性廃棄物や有害廃棄物の不法投棄にも関与しており、シチリアのコーサ・ノストラより閉鎖的で暴力的だといわれている。アメリカの億万長者ジャン・ゲティの孫のジョン・ポール・ゲティ三世や、チューザレ・カセルラの息子はかつてンドランゲタの誘拐被害にあったことがある。イタリアのGDPの3%を稼ぎ出す(2007年、当局の発表)など、コーサ・ノストラの衰退に伴い、2009年現在においてイタリアマフィアの最大勢力と目されている。
語源
ギリシャ語の「男らしさ」や「勇気」を意味する「andragathía」(ανδραγαθια) を元にしているという説や、近代にカラブリアとバジリカータに広がる地域を指していた語Andragathia Regioからという説がある。
起源
この組織がいつ生まれたのかははっきりしないが、両シチリア王国(スペイン・ブルボン朝から分かれたシチリア・ブルボン朝が統治していた)が存在した19世紀の初め頃だとされている。当時のカラブリアには大土地所有制が敷かれており、ほとんどの住民は貴族や教会等の支配の下に置かれていた。僻地であり交通の便も悪かったカラブリアに土地を所有する地主たちは、農地の管理を「農地管理人」に委任し、当時の首都であったナポリに居住していた。農地管理人たちは農村地帯の治安維持のため武装自警団を組織し、勢力を拡大させるとともに農村地帯を支配するようになっていった。この農地管理人と彼らの率いる武装自警団がンドランゲタの起源だとされている。
1960年代後半に、ンドランゲタは農村から都市部に進出し、大型公共事業への介入や、誘拐、麻薬取引で利益を増やしていった。麻薬取引に関しては、1980年代にシチリアでヘロイン精製所が摘発を受けたので、シチリアのマフィアはカラブリアにヘロイン精製所を移した。そのためマフィアとンドランゲタは提携関係が強くなった。麻薬取引で得た利益で、ホテル、レストランなど観光事業にも進出した。
ンドランゲタが世界的に有名になったのはポール・ゲティ三世誘拐事件である。彼はアメリカの石油王のジャン・ゲティの孫で、ローマでヒッピー的な生活を楽しんでいた。彼は1973年7月10日にローマのナイトクラブを出たところ誘拐され、誘拐団は16億リラという高額な身代金を要求した。交渉が難航したため誘拐団は、彼の耳を切りローマの新聞社に送りつけた。母親はこれを見て驚き、ポール・ゲティを説きふせ身代金を用意し払った。12月14日にポール・ゲティ三世は解放された。
1970年代後半からは麻薬取引などで、ファミリー間の抗争が激化した。警察も、構成員を逮捕した際に刑務所では、所属するファミリーによって別の房にするなどしている。
組織構成
ンドランゲタにおいて、シチリアマフィアのファミリーに相当するものは "ンドリーナ" (’ndrina) と呼ばれている。組織の頂点に立つボスは "カポ・バストーネ" または "カポ・ソチエタ" と呼ばれる。そしてその下に副ボスとして "ヴィーチェ・カポ"、そして相談役として "コンタービレ" がいる。その下には "カモッリスタ" (camorrista) というキャプテンに相当する役割があり、彼らが組織内での中核的役割を果たし、兵隊にあたる "ピッチョッティ" (picciotti d’onore) を監督している。また、ンドランゲタには目付け役に相当する "マストロ・ディ・ジョルナータ" という役職があり、これはカモッリスタが交代で行い、縄張りの監視を行っている。
またンドランゲタには、シチリアやアメリカのマフィアにあるような各ンドリーナ間の問題等を取りまとめるコミッションの存在は現在まで確認されておらず、存在しないとされている。2009年5月10日、イタリアの警察当局は、組織のボスとされ2005年から逃亡していたと見られるサルバトーレ・コルッチョ容疑者を逮捕した。
批判
2014年1月にはカラブリア州で、3月にはプーリア州で、マフィアによる報復殺人事件が発生。それぞれ3歳の幼児が巻き込まれた。同年6月、フランシスコ法王は、ンドランゲタの拠点であるカラブリア州を訪問、遺族と面会した上で、「マフィアは悪魔を崇拝し、公益をさげすむ者。神に属すことはない。彼らは破門される」と述べ、宗教上(カトリック)の見地に立った批判を行った。
参照元 : wiki/ンドランゲタ
2016.01.31 Sun posted at 15:17 JST
(CNN) イタリアの警察は31日までに、指名手配され同国南部カラブリア州の地下の隠れ家に長年潜んでいた同州などを根城にする集団犯罪組織「ヌドランゲタ」の幹部2人を逮捕したと発表した。
同国のANSA通信によると、捕まったのはジュゼッペ・フェラーロ容疑者(47)とジュゼッペ・クレア容疑者(37)。フェラーロ容疑者は数十年前に殺人とマフィア組織への関与の罪で有罪判決を受けていたが、1998年以降、逃亡していた。クレア容疑者はマフィアとの付き合いで有罪となったが、追跡をかわす生活を9年間続けていた。
隠れ家の捜索でライフル、短銃や機関銃など多数の武器を押収した。イタリア警察が公開した映像では隠れ家は山中にあったとみられる。同国のアンジェリーノ・アルファーノ内相は「国家と国民にとって正義が勝利する新たな偉大な1日となった」と歓迎した。
マフィアの中でもその凶悪ぶりで悪名高いヌドランゲタの勢力は世界各地に及ぶとされ、イタリア当局は2年前に中南米諸国やカナダ、米国で麻薬密輸に加担していると報告していた。米連邦捜査局(FBI)によると、同組織は1860年代に発足し、誘拐、汚職、麻薬密輸、賭博や殺人などの犯罪に手を染めている。米国内での構成員数はニューヨークやフロリダ州中心に100~200人とされる。
参照元 : CNN.CO.JP
マフィア幹部2人を山中で逮捕、イタリア 10年以上逃亡
2016年1月30日(土)15時49分配信
【AFP=時事】イタリア捜査当局のマフィア対策班は29日、10年以上にわたって逃亡生活を続けていたマフィアの幹部2人を逮捕したと明らかにした。南部の山中にある隠れ家で「獣のように暮らしている」ところを発見したという。
逮捕されたのは、ジュゼッペ・フェラーロ(Giuseppe Ferraro)容疑者(47)とジュゼッペ・クレア(Giuseppe Crea)容疑者(37)。最大規模の勢力と極めて高い資金力を持つ犯罪組織「ヌドランゲタ(Ndrangheta)」の幹部で、警察当局がAFPに語ったところによると、共にイタリアの最重要指名手配犯のリストに含まれていたという。
フェラーロ容疑者は、数件の残虐な殺人罪で本人不在のまま有罪判決を受けたが、18年にわたって逃亡。一方のクレア容疑者は、マフィアとの交際と恐喝容疑で指名手配を受けたが、10年前に姿を消していた。敵対する相手の10代の息子を2009年に射殺した疑いもあるという。
担当検事は記者会見で、南部のレッジョ・カラブリア(Reggio Calabria)県マローパティ(Maropati)付近の山中にあった隠れ家について、「うっそうとした茂みや木々に隠れたコンクリートの倉庫」と説明。2人は「社会から隔絶された、獣のような生活を送っていた」が、必要に応じてマフィア絡みの問題を裁けるよう裏組織との接触を続けていたと述べた。
警察は1年前から付近で張り込みを続け、2人が就寝中に隠れ家を急襲。自動小銃1丁をはじめ、壁に掛けられていたライフルや拳銃を押収したという。【翻訳編集】AFPBB News
参照元 : AFPBB News
ンドランゲタ ('Ndrangheta) は、イタリアの犯罪組織マフィアのうちカラブリア州(特にレッジョ・ディ・カラブリア)を拠点にしているものである。 約150団体(約5,200人)を擁する[1]、コーサ・ノストラ、カモッラ、サクラ・コローナ・ウニータ(イタリア語版)と並ぶイタリア4大マフィアの一つ。
恐喝や麻薬取引、武器密輸だけでなく、放射性廃棄物や有害廃棄物の不法投棄にも関与しており、シチリアのコーサ・ノストラより閉鎖的で暴力的だといわれている。アメリカの億万長者ジャン・ゲティの孫のジョン・ポール・ゲティ三世や、チューザレ・カセルラの息子はかつてンドランゲタの誘拐被害にあったことがある。イタリアのGDPの3%を稼ぎ出す(2007年、当局の発表)など、コーサ・ノストラの衰退に伴い、2009年現在においてイタリアマフィアの最大勢力と目されている。
語源
ギリシャ語の「男らしさ」や「勇気」を意味する「andragathía」(ανδραγαθια) を元にしているという説や、近代にカラブリアとバジリカータに広がる地域を指していた語Andragathia Regioからという説がある。
起源
この組織がいつ生まれたのかははっきりしないが、両シチリア王国(スペイン・ブルボン朝から分かれたシチリア・ブルボン朝が統治していた)が存在した19世紀の初め頃だとされている。当時のカラブリアには大土地所有制が敷かれており、ほとんどの住民は貴族や教会等の支配の下に置かれていた。僻地であり交通の便も悪かったカラブリアに土地を所有する地主たちは、農地の管理を「農地管理人」に委任し、当時の首都であったナポリに居住していた。農地管理人たちは農村地帯の治安維持のため武装自警団を組織し、勢力を拡大させるとともに農村地帯を支配するようになっていった。この農地管理人と彼らの率いる武装自警団がンドランゲタの起源だとされている。
1960年代後半に、ンドランゲタは農村から都市部に進出し、大型公共事業への介入や、誘拐、麻薬取引で利益を増やしていった。麻薬取引に関しては、1980年代にシチリアでヘロイン精製所が摘発を受けたので、シチリアのマフィアはカラブリアにヘロイン精製所を移した。そのためマフィアとンドランゲタは提携関係が強くなった。麻薬取引で得た利益で、ホテル、レストランなど観光事業にも進出した。
ンドランゲタが世界的に有名になったのはポール・ゲティ三世誘拐事件である。彼はアメリカの石油王のジャン・ゲティの孫で、ローマでヒッピー的な生活を楽しんでいた。彼は1973年7月10日にローマのナイトクラブを出たところ誘拐され、誘拐団は16億リラという高額な身代金を要求した。交渉が難航したため誘拐団は、彼の耳を切りローマの新聞社に送りつけた。母親はこれを見て驚き、ポール・ゲティを説きふせ身代金を用意し払った。12月14日にポール・ゲティ三世は解放された。
1970年代後半からは麻薬取引などで、ファミリー間の抗争が激化した。警察も、構成員を逮捕した際に刑務所では、所属するファミリーによって別の房にするなどしている。
組織構成
ンドランゲタにおいて、シチリアマフィアのファミリーに相当するものは "ンドリーナ" (’ndrina) と呼ばれている。組織の頂点に立つボスは "カポ・バストーネ" または "カポ・ソチエタ" と呼ばれる。そしてその下に副ボスとして "ヴィーチェ・カポ"、そして相談役として "コンタービレ" がいる。その下には "カモッリスタ" (camorrista) というキャプテンに相当する役割があり、彼らが組織内での中核的役割を果たし、兵隊にあたる "ピッチョッティ" (picciotti d’onore) を監督している。また、ンドランゲタには目付け役に相当する "マストロ・ディ・ジョルナータ" という役職があり、これはカモッリスタが交代で行い、縄張りの監視を行っている。
またンドランゲタには、シチリアやアメリカのマフィアにあるような各ンドリーナ間の問題等を取りまとめるコミッションの存在は現在まで確認されておらず、存在しないとされている。2009年5月10日、イタリアの警察当局は、組織のボスとされ2005年から逃亡していたと見られるサルバトーレ・コルッチョ容疑者を逮捕した。
批判
2014年1月にはカラブリア州で、3月にはプーリア州で、マフィアによる報復殺人事件が発生。それぞれ3歳の幼児が巻き込まれた。同年6月、フランシスコ法王は、ンドランゲタの拠点であるカラブリア州を訪問、遺族と面会した上で、「マフィアは悪魔を崇拝し、公益をさげすむ者。神に属すことはない。彼らは破門される」と述べ、宗教上(カトリック)の見地に立った批判を行った。
参照元 : wiki/ンドランゲタ
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